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メディアグランプリ

「やめられない、止まらない」を止める方法


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:深谷百合子(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
私は自制心が弱い。やめようと思っているのに、なかなかやめられないことが多い。その1つが「チョコレートの一気食い」だった。
 
長期出張中の滞在先のホテルで、夜遅くまで「持ち帰り仕事」をする日々。疲れてくると甘い物が食べたくなる。特にチョコレートを食べると元気が出るような気がするのだ。中でも、ホワイトチョコレートはやさしい甘さで、コーヒーと一緒に口に入れると、何ともまろやかに溶けて幸せな気持ちになる。あと1つだけ……と思いながら、ついつい手が伸び、気付くと全部食べてしまっている。そして、「あぁ、今日も一気に全部食べてしまった」と激しく後悔するのだ。
 
それなら買わなければ良いのに、買い物に行くと引き寄せられるように手に取ってしまう。もはや中毒のレベルだ。糖分の取り過ぎは良くないことも分かっていたし、体重だって増え続けている。何とかやめる方法はないものだろうか? そんな時、ある方法に出会った。
 
どんなに好きな物でも、苦しくなるほど食べたり、毎日毎日食べ続けていると、しばらく食べたくない! という気持ちになるという経験は、誰でもお持ちだろう。それを利用するのだ。つまり、際限なく食べても良いという状況に身を置くのである。本当に際限なく食べ続けても良いが、それだと体にもお財布にも優しくない。だから、脳内でイメージしながら食べる。そう、梅干しを想像すると唾が出るのと同じように、ホワイトチョコを口に入れた時のとろける感じ、口の中に広がる甘い香り、食べた時の幸せな気持ち……それらを存分にイメージしながら一つずつ食べる。そして、あっという間に一箱食べ尽くす。でも際限なく食べても良いのだから、二箱目に突入する。全然平気だ。三箱目に入ると、ちょっとくどくなってくる。四箱目、さすがに手が止まる。でも無理やり食べる。無理矢理食べている時の自分も具体的にイメージしてみる。チョコの袋を開けるのが億劫な気持ち、口に入れた時のくどい甘さ……。そして、「あー、もう無理。気持ち悪い」という時がやってくる。それでもまだ食べる。本当の限界が来るまで。そして最後に、イメージの中で大量に積み上がった空袋と空き箱を見ながら、もう一度その時の自分の気持ちを味わう。何とも惨めな気持ちだ。
 
実際にはチョコを一粒も食べていないのに、イメージするだけで本当に気持ちが悪くなるから不思議なものだ。このあと私は、実際に店でこのチョコを見ても、買いたいと思わなくなった。見ると気持ち悪さが蘇ってくるからだ。そしてそれ以来2年が経ったが、そのチョコを口にしていない。「このチョコを食べると、何となく疲れがとれてリラックスできる」と思っていた私の思考回路が変わったのだろう。食べない日々が続く内に、「食べなくても平気」と無意識に思えるようになったに違いない。
 
実はこの方法は心理療法で使われている方法の一つである。人は「やめろ」と言われるとやりたくなるし、逆に「やれ」と強制されるとやる気がなくなる。ミルトン・エリクソンというアメリカの著名な心理療法家は、自分の息子達の喧嘩が収まらないのを見て、こんな方法をとったそうだ。
 
「おまえ達はそれほど喧嘩をしたいのなら、存分に喧嘩しなさい。さぁお兄ちゃんは弟をもっとからかって。おまえはお兄ちゃんをもっと殴って。ほらほら、まだ喧嘩し足りないだろう? もっとしっかり喧嘩しなさい」
 
息子達は、もう喧嘩をやめたいと言っても、まだまだ喧嘩を続けさせられた。ようやく解放された後、子供達は父に向かって「お父さんの前で二度と喧嘩なんてしたくない」と言ったそうだ。
 
どうやら、「もういいよ。うんざりだ!」そう思えるまで続けることが、「止められないこと」を止める秘訣のようだ。私はやはりこの方法で、テレビゲームときっぱり決別した経験がある。寝ても覚めてもゲームをしていた私は、さすがにこの状況はマズイと感じていた。いつも「ゲームの続きが気になるから止められない」ということは自分でもわかっていた。それならいっそのこと嫌になるまでやってみようと思ったのだ。そして、眠くなっても我慢してやり続けた。コントローラーを握りしめながら寝落ちする日々を何日繰り返しただろう。ある日、急に「あぁ、もうこんな生活耐えられない」と思った。そして、ゲームを片付け、他のことをやり始めた時、何でもない事がひどく新鮮で楽しく感じた記憶がある。
 
もちろん、これは一つの方法であって、止めたいことを止めるには他にも色々な方法があるだろう。そして、時には「再発」してしまうこともあるかもしれない。だが、私がチョコを止めた時のように、自分一人でもできるし、イメージするだけでもできる比較的簡単な方法だ。もし今、あなたに「止めたいのに止められないこと」があれば、ぜひ一度お試しあれ。
 
 
 
 
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2019-09-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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