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男の子の子育ての壁


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:門田彩(ライティング・ゼミ秋の9日間集中コース)
 
 
私は、男の子を育てる母親である。
 
 
妊娠し、性別がわかるようになった頃、おなかの子は女の子だ、と告げられた。
その時の気持ちは、嬉しいというより、安堵に近い気持ちだった。
なんとなく、自分が男の子を産む気がしていなかったし、自分の兄弟は女性だけである。
女子校で中高6年間の思春期を過ごしたこともあり、男の子を育てる自信は全くなかったからだ。
 
 
なのにだ。
数か月して、「あ、男だね!」と軽い感じで告げられた時には、絶句した。
この子は「凛(りん)」という名前にすでに決まっていたのに。
凛とした美しい子に育ってほしいという想いを込めて名付けていたのに。
画数も完璧だったのに。
名前はもはやどうにだってなる。
そんなことより、私には男の子は絶対に育てられない。
おなかの子が男の子であることを受け入れるのには、時間がかかった。
というより、産む寸前まで完全には受け入れていなかったのだ。
生まれてみたら女の子だった! というおちを期待したが、現代医療でそんなことは滅多に起こらない。
無事に元気な男の子が生まれた。
 
 
生まれてきた男の子は、とにかくかわいくて仕方ない。
私は、もともと子供をかいがいしく育てるようなタイプではないので、産後二か月で職場復帰することは、出産前から決めていた。
予定通り職場復帰したが、一日で一番楽しみな時間は、子供を迎えに行く時間になった。
子供といっしょにいられる時間が限られていると思うと、いっしょにいる一瞬一瞬が貴重な時間になった。
子供といっしょに過ごす時間を作ることが、なによりも大切だ、といつの間にか思うようになっていた。
どの親も我が子が一番かわいいと思うように……いや、正直、それ以上ではないか、と思っているくらい愛してやまない。
そんな我が子はもうすぐ三歳になるのだが、会話が成立するようになり、毎日新しい言葉が出てくる。それがまた、かわいくて仕方ないのだ。
先日通勤ラッシュの時間に電車に乗るためにホームにいると、駅に入ってきた電車を見て「混んでるね」と言う。
「混んでる」なんて言葉は、私が知る限り、生まれて初めて使った言葉だ。(保育園では使ったことがあるのかもしれないが)
「『混んでる』って言葉知ってるの?すごいねー!」そう言うと嬉しそうに、
「パパ、電車混んでるよ!」
とパパにも報告する。
他人から見ると、どうだっていいエピソードであることは分かっている。
 
 
しかし、私たち夫婦にとっては、こんなことでもかわいくてしょうがなくて、ラッシュの電車の中でほっぺにチューしてしまうくらい、かわいいのだ。
 
 
そんな幸せな日々が続いていたのに、私を憂鬱にさせる言葉がついに出てきてしまった。
その言葉をここにどう書けばいいかと悩む。
先日行われたキングオブコントで優勝した「どぶろっく」のコントで出てきた「あれ」で伝わるだろうか。
なんのことか分からない方には「どぶろっく いちもつ」で検索すると出てくるので、ぜひそのコントを見てほしい。
女性を不快にさせない下ネタコントとして話題になった、実にくだらないコントである。
 
 
そう、私を憂鬱にさせる言葉というのは、「いちもつ」ワードである。
 
 
これが出てくると、関連ワードは止まらない。
これ以上はみなさんの想像にお任せしたい。想像を超えもしないし、下回りもしない。
 
 
男の子を産むことが決まると同時に決まることは、この問題と絶対に直面しないといけない、ということだ。
夫に言わせると、男の子の成長として通らないとおかしいくらい正常なことなのだ。
これからもっと受け入れなければならない男性の性問題があるというのに、ここでつまずいている場合ではないのだ。
日本は性教育が遅れていると言われている。
私自身、自分が育った家庭でそのような話は絶対にタブーという暗黙の了解があった。テレビでそんな話題が出てきたら、チャンネルを変えることは、当たり前のことだった。
最近では、性についてもっと家庭でオープンに話すことが、間違った認識を防ぎ、性トラブルを防ぐのではないかという風潮があることも耳にする。
 
 

だから、私は、そんな言葉が出てきても、嫌という顔はしないことにした。
だからといって、楽しそうにはしない。だって、全く楽しくないのだから。
ただ、「保育園では、言わないようにするんだよ。あやか先生は嫌かもしれないから。」と忠告はすることにした。
その言いつけを守っているかは分からない。
夫には、性教育はあなたに任せます、と伝えている。
男性の発言に対して女性がどう思うのかを伝えることは、私の役割だと考えている。
夫はデリカシーがないので、男として正解であっても、女性からしたら全く正解ではないことが多分にあると思っているからだ。
 
 

もうすぐ三歳になる我が子は、この三年で「赤ちゃん」から「男の子」に成長した。
人としてはもちろん、男としても、かっこいい大人になってもらうためには、知的教育と同じくらい、性教育も方針を持ちたいと思っている。
そう考えると、性教育については、まだまだ勉強が足りていない。
 
 
ちなみに、こんな私が顔をしかめることなく最後まで見ることができるのだから、どぶろっくの「いちもつ」コントは秀逸なのだ。
こんなコントは作れるようになってくれなくていいのだが、そんなセンスは持ち合わせた大人になってくれたらいいなと思う。

 
 
 
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2019-10-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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