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父親は風邪をひいてはいけないのか


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:鈴木ゆうみ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
とある12月の日曜日、19時30分。
夫の動きがすこぶる悪い。
 
めっきり寒い日が続いていて、天気予報に雪だるまマークがついている。朝起きた時だけ出る乾燥による喉の痛みも感じる季節がやってきていた……。ウイルスがウヨウヨしているぞ。
 
我が家は、夫と3歳の息子、1歳の娘、そして私の四人暮らしである。この時期、子供たちの体調管理に敏感になるママは、私だけではないのではなかろうか。
いつ、保育園からお呼び出しが来るか……怪しいな、怪しいなと思いながらも、大事な仕事のあるに日は「今日だけはなんとか頑張ってくれ!」と願いながら保育園に送り出す。そして、なんとかその日を乗り越えても、自分の抱えている仕事を前に、また翌日も同様に子どもたちに願って送り出す。毎日がその繰り返し。どうか悪いウイルスをもらってくれないでおくれ。例にもれず、我が家もそんな日々を送っていた。
 
が、徐々に怪しくなって行く子どもたち。その週もまた大事な仕事が重なっていた為、私は子ども二人を抱えて、仕事終わりに早めに受診した。ただでさえ機嫌の悪くなる夕方に病院へ行き、そこからいつもより遅く帰宅してからの夜の家事・育児を考えるとゾッとするものの、翌週に予約しているインフルエンザの前に熱でも出たら、またスケジュール組み直さなくてはいけなくて、これまた大変だ。
 
こんなことを考えていると、目まぐるしく1日は過ぎ去っていって、夜寝かしつけをしながらまた今日も1日元気でいてくれてありがとう、明日もよろしくね、と子どもたちに願う。
 
そんな中、冒頭の通り、日曜の夜に旦那の動きがすこぶる悪い。
 
「どうしたの?」
と、聞くと、夫は、
「風邪、ひいたみたい。」
と答え、その答えに私は、
「は?」
と返した。
 
思い返せば結婚前、まだ夫が彼氏だった頃、風邪をひいたというものならば、きっと私は鬱陶しいくらい看病していた。
「何食べたい? あったかいもの作ろうか? ポカリとアクエリどっちがいい? あぁ、やっぱO S1の方がいいよね! すぐに買ってくるね!」
そう、彼の風邪は愛を育む時間だったに違いない。
 
が、結婚してお互い夫であり父に、妻であり母になった結果が上の会話である。
今となっては、夫の風邪は無期懲役の刑に等しい。愛を育む時間からのえらい展望ぶりだ……。
そもそもこの夫の風邪の原因は前の週に病院に連れて行くまでだった子どもたちと、そして私も咳だけ止まらない風邪をひいていて、そんな私たちから移ったに違いない。冷静に考えると移して申し訳ない…となるはずが、
なぜこうなるのか。それは私自身が夫の動きがすこぶる悪いことによってもたらす二次災害を恐れているから。
 
そう、夫の風邪は仕方ない。ただそのせいで私の仕事が増えるのは困る。ただそれに尽きる。
 
現に、動きがすこぶる悪いせいでお風呂上がりの娘がもうかれこれ20分近くおむつ一丁でうろちょろしている。服を着せようとすると泣いてしまう娘を着替えさせる元気がないらしい。これで娘の身体が冷えて熱が出たら誰が休むの? そこまで考えてるの?
夫の調子が悪かろうが、子どもたちはお腹が空くし、眠くなってグズリもする。
朝起きたら、朝ごはんを食べさせて、また準備をして無事に保育園に送り出す。
このルーチンは、母親である私の頭の中からは消せないのだ。
もし、私が風邪を引こうとも……
 
だからこそ、夫が風邪を理由にこのルーチンの害になった時、お手伝いさんとして無能になり、その刑は無期懲役という重罪となる。
 
今回無期懲役という重罪判決を受けようとしている夫は私によく言う。
「ママが体調崩したら、一家の危機だから健康管理だけは気をつけてね!」
と。
そのままそっくりお返ししたいが。
 
彼氏の風邪は愛を育む時間。母親の風邪は一家の危機。父親の刑は無期懲役の重罪。
これは完全に母親となった私の独りよがりの私見であるが、きっとこう感じているママたちは少なくないに違いないのではなかろうか。
と同時に、重罰を与えられて、肩身の狭い思い、もしくは苛立ちさえ抱えているパパも少なくないのではなかろうか。
 
この結末に、私は「父親が風邪を引くこと」が全ての問題ではないと思っている。
こんな時こそ、当時のように愛を育む時間にするにはどうすればいいのだろう。
 
きっとそれは「いつもありがとう」この言葉で全て解決するに違いない。
 
母親は、きっと風邪を引きたくても引けない。引いていても引いていないと自分で自分を錯覚させて日々の子育てに邁進している。ただそれを認めて欲しいだけ。
「風邪を引けるのは、君のおかげだよ。」と。夫からの一言があるならば、私はまたO S1を買ってくるのかもしれない。
 
そう思うのは、パパも決してお手伝いさんではなくて、子育てにとって重要なパートナーだから。
だから、パパだって風邪ひいていいんだよ。でもママのことも忘れないでね。
 
今日はそんなお願いを、パパたちに送りたい。
 
 
 
 
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2019-12-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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