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メディアグランプリ

自分の肌を育ててみよう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:安西モル (ライティング・ゼミ冬休み集中コース)
 
 
「うわ、なんかドロドロしている。こんなにひどかったっけ?」
ロッカーの鏡に映った自分の顔をじっと見つめてしまった。鼻の先がテカっているどころではなく、顔から出た脂とファンデーションが混じりあってドロドロになっていた。季節は5月。今日は5月にしては暑かったし、トイレで化粧直しをする余裕もないほど仕事が忙しかった。なんとか仕事を片付け、作業着から私服に着替えようとロッカーを開けたところ、鏡に映った自分の顔に目を見張った。
 
「これは彼氏できないのも納得だな……」
ここのところ、仕事を頑張りすぎている。新しいプロジェクトの指揮を執ることになり、目標達成のためにはどんな方法を使ったらよいか、誰にお願いしたらよいか、といった計画を作ることに躍起になっていた。昔から一つのことに熱中しだすと周りが見えなくなるのもあって、自分の顔の化粧が崩れすぎていることにすら気づいていなかった。こんな鼻の頭がどろどろしている女性にときめく男性も少なかろう。男性からディナーどころかお茶に誘われることすらなかった。
 
「このままではいけない!」
私も彼氏と楽しく過ごす時間が欲しいし、いつかは結婚したい。今のままでは仕事だけをして一生が終わってしまう。なんとかして異性に振り向いてもらいたいが、どうしたらいいのだろう? そうだ、恋愛でも人間関係でも見た目の清潔感は大切だ。鼻がテカっているのを通り越してドロドロになっている現状をまずはなんとかしよう。そこで、メイク教室に行ってみることにした。
 
メイク教室は住宅街にあるマンションの一室で開催された。デパートの化粧品売り場でさえ緊張してしまってアドバイザーと話せない私が、美しくなる方法を学びたいなんて。初めて関わる美容の世界に緊張した心を落ち着けて、呼び鈴を鳴らした。ドアを開けて出てきたのは、やさしい笑顔をした女性だった。もちろん、素人目に見ても肌がきめ細かくてきれい。ドライフラワーが飾られたナチュラルな雰囲気の部屋に通され、まずはメイクが崩れて困っていることを相談した。
 
うなずきながら私の話を聞いた先生は、私の目をまっすぐ見て言った。
「メイク教室に来る方はファンデーションの塗り方とか、アイラインの引き方を知りたい方が多いわ。でも、それらメイクの前にもっと大切なことがあるの。素肌を整えることよ。素肌を整えることだけでも最高のメイクになるの。素肌が整っているということは土台がしっかりしているということだから、メイクが崩れにくいのよ」
なるほど、まずは肌を整えることが大事なのかと理解した後、先生と一緒にまずはメイク落としと洗顔を行った。素肌が現れたら、さっそく化粧水を付けていく。
 
「肌は植物みたいなもの。水がないと枯れてしまうわ。そこで化粧水をたっぷり付けてほしいのだけど……どうするかというと、5回付けるの」
「5回も!?」
「そう、一度にたくさんの量の化粧水を付けても肌が化粧水を吸いきれずに無駄になってしまうわ。でも1回付けただけでは水分は足りていないことが多いの。だから5回に分けて肌につけるのよ。やってみましょう」
まずは500円玉くらいの量の化粧水を手に取り、顔全体に付けて、両手でなじませた。ここまではいつもと一緒だ。ところが両手でなじませ続けていると、鼻の周りや目の下が乾きはじめている。いつもは化粧水の後すぐに乳液を付けていたから、水分が足りていないことに気づいていなかったのか。そのあとは、100円玉くらいの量の化粧水を手に取り、乾燥が気になる箇所に重点的につけてはなじませるのを繰り返した。5回化粧水を付けてみると、自分の肌のもちもち具合に驚いた。
「自分の肌を触ってきもちいいと初めて思いました」
「肌に水分が足りていないからこそ、肌トラブルにつながることが多いの。水分が足りていないから、肌は油分を出して自分を守ろうとしている。その油分がテカリの原因なのね。水分を充分に与えてあげれば、テカリも収まってくるわ」
 
化粧水の後は、乳液を付けた。乳液は水分が蒸発するのを防ぐ油分の蓋として活躍してくれるとのこと。そして下地を塗って、驚いた。下地の肌の上での伸びが違うのだ。
「え、何これ!? いつもと全然違う」
「肌が整うことで、下地を薄くきれいに塗ることができるわ。だからその上に塗るファンデーションやアイシャドーもきれいに塗ることができるのよ」
 
メイクを一通り終えて、おもわず鏡を見つめてしまった。数日前までは脂でどろどろしていた自分の顔が、今はつやつやと輝いている。化粧水の付け方ひとつで、顔の印象がこんなにも変わるのか。
「肌だけでなく表情も明るくなったわね」
先生が優しく微笑んだ。
 
それからというもの、肌の保湿に努めた。夜、鏡を見ながら肌に化粧水を何度も付けていると、肌だけでなく自分自身を労わっている気分になった。肌は植物のようなもの。必要なお水や栄養を与えて育てていくものなのだ。
 
「先輩って肌きれいですね。なにか最近いいことありました?」
暑気払いの飲み会で、ほろ酔いの後輩くんが私の隣に座った。肌に自信が持てたことで、こころに自信がついてきたのだろう。雰囲気が明るくなったねと言われることが増えた。自分の肌を育てることで、新しい恋も育てていこう。
 
 
 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-12-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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