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メディアグランプリ

ひらがなの「か」「や」


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:石原恵美子(ライティング・ゼミ特講)
 
 
以前、子供の高校の保証人を弟に頼んだ時、職業農家の字は見事にミミズが這っていた。
これ出すの? と思ったけど本人は真面目に書いているし、保証人を頼んだのは私。出すしかないので出したけど、高校から確認が入ったらどうしようとドキドキした事があった。
「私、字が汚いよ」と一言前置きした後に、自分の名前を書いた人もいた。
綺麗な字を書きそうな素敵な人が、お世辞にも綺麗とは言えない字で自分の名前を書いている。
本当だ! 心の中でつぶやくしかない。
ねえ、自分の名前だよ!
初めて見た字じゃないよ。難しい字じゃないよ。珍しい字でもないよ。
今までに何回書いた? 数えきれない程書いているよね?
 
今、縁あってペン習字を習って4ヶ月目になる。
ペン習字は教室で書いて、宿題として家でも書いて次回教室時に持参して、先生に教えを頂く。
まず、姿勢から入り、ペンの持ち方も気を付ける。
背筋を伸ばし背中は曲げない、左手は紙の左隅に乗せ紙が動かないようにする、ペンは親指と人差し指は重ねないでペンを少し立てる。背筋を伸ばす事がすっかりない生活をしているので気持ちもシャキッとして緊張するし、字を丁寧に書くとなると自然と集中状態になる。緊張と集中のダブルの効果で、とても新鮮! これは非日常! いかにいい加減に字を書いてきたのかを思い知りながら、ちょっと心地いい自分がいるのを発見できた。
 
先生の教えは、重箱の隅を突くような指導。
「この線は、まっすぐに見えるけど少し膨らませてね」
私には、絶対真っ直ぐにしか見えない、でも先生の指導に従うと断然違う。
「この線は、もう0.2㎜長くして」
言葉は優しいけど、あ~~~細かい! その0.2㎜長く書いているつもりでも書けない。
何で? 気を付けていてもその通りにペンが運べなく書けない、分からない。
ひらがなの「か」では、1画目で3ケ所の注意を受けた、以前他2カ所の注意を受けたので合計で5カ所になる。ざっと単純計算すると、一文字5カ所の注意×50音=250カ所、
そんなに注意がある?もう笑うしかない、だってそんなに覚えられる自信ないし、その通りに体を動かして書ける自信はもっとない。
 
宿題をしている時に驚く事があった、ひらがなの「や」の書き順が違った。うそでしょと思った、恐ろしかった。
ひらがなの「や」は漢字の「也」からきているので、也の書き順になるらしい。
習っていない、聞いていない、知らなかった!
そうだ、漢字を崩したのがひらがなだった。改めて、もとになった漢字と見比べると納得できるものもあった。ひらがなの「れ」は漢字の「礼」からだった、確かに名残がある。
「つ」は漢字の「川」からと納得できない字もあるけど、都合の良いようにこだわらないように解釈しておこう、そうしないと進まない。
 
お手本の線の上をなぞる練習もある、簡単と思いきやお手本の字と自分が書いた字が二重になって見える、出来ていない。机とライトの関係かと机の向きを変えてもダメ、老眼のせいかとメガネを外してもやっぱりダメ。今まで書いてきた癖から抜けられないでいる。
でもね、書き続けていたら書いた分お手本の線からのズレが減って来た。ちょっと嬉しい、微々たる成長だけどちょっとだけど成長している。誰も褒めてくれないから、自分で自分を褒めておこう。
同じひらがなを書いたのが並ぶと、もう記号にしか見えなくて本当の字が分からなくなる錯覚にも陥る。もう、一人で笑ってしまう。
 
なんだかんだと苦労はしているけど、今の自分は小さな成長を積み重ね続けて来ている、まだひらがなも満足に書けなし、書けていない。自分の名前の一文字の漢字さえ書いて練習していない。何度同じ字を書いても自己流では上達しない、重箱の隅を突くように教えて貰う事で成長して行ける事も分かった。書かないと書けなくなる事も分かった。
これから、カタカナから楷書そして行書と進んでいくカリキュラムになっているので、長い道程を進んで行くはず。間違いなく長くなる。途中また笑ってしまう事、驚く事が多々出てくると思うので、それを楽しみにしつつ、進んで行こう。
 
名は体を表すと言う、字は汚いより読みやすい歳相応な字の方がいいと思う。
デジタル社会になって書くことがすっかり減っているけど自分の名前は書く機会は、まだまだある。いつか自分の名前を書いた時「字が綺麗」と言われたら、心の中でガッツポーズをして「ありがとう」と言おうと妄想して準備している。妄想で終わらせないで、絶対その日を迎えよう。
まずその日の為に、続けて行こう。こうして今、ペン習字を習えたことに感謝しつつ。
 
 
 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2020-01-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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