fbpx
メディアグランプリ

あんなに大好きだったのに〜食物アレルギーは突然の別れ〜

thumbnail


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
 
記事: 熊元 啓一郎(ライティング・ゼミ平日コース)
 
「顔が真っ赤になってるよ。どうしたの?」
一緒に中華料理を食べにきた友人から言われてびっくりする。
「えっ? そんなに赤くなってる?」
確かに顔のあたりを触るといつもより熱感がある気がする。
「お酒飲んでもないし、なんでだろ?」
そう言いながら僕は体の異変に気付く。
徐々に顔や肘や膝の裏が痒くて仕方がないのだ。
もしかしてこれってアレルギー?
まさか、そんな今更大人になって発症するなんて。そう思いながら目の前の料理を見る。お皿に乗っているのはトロトロなあんがのったフワフワな蟹玉にプリプリのエビがチリソースと絡み合ったエビチリ。両方とも小さい頃から僕の大好物の料理だ。
「それって、エビやカニアレルギーじゃないの?」
「いやいや、昔から食べてアレルギーが出たことなかったし」
ないない、そう言って僕は一口また一口と目の前にある料理を食べていく。
今更アレルギーになって大好きな食べ物が食べられなくなったらたまらない。
心配する友人を他所に次々に料理を口にする。
おいしい! やっぱり、エビチリと蟹玉は最高だ。
食べていくごとに体の調子が悪くなっていく様な気がしたけど、たまたま今日は体調子が悪かっただけと自分に言い聞かせた。
翌日、僕はこれまでに感じたことのない全身の痒みに襲われ病院を受診し、見事に甲殻類アレルギーに診断されたのだった。
 
食物アレルギー。
特定の食べ物に含まれる原因物質に自分の免疫機能が過剰に反応し、体にさまざまな症状をおこす反応で、全身の痒みや湿疹、嘔吐や下痢、息苦しさなど様々な症状を起こす。近年増加傾向にあり、その原因は西欧化に伴う食生活の変化や文明化に伴う生活環境の変化にあると言われている。
食物アレルギーといえば子供の頃にかかって大人になれば自然に治るイメージがあるかもしれないが、エビやカニなどの甲殻類や小麦などは大人になってから発症するものも多く、その上治るのが難しいのでやっかいだ。
そして、それが大好きな食べ物だったら悲しすぎて生きることが辛くなるレベルだと思う。
僕はカニやエビが大好きだ。
蟹玉、カニクリームコロッケ、ボイルしたカニ、エビチリ、エビフライ……。
どの料理も考えただけで涎が出そうだ。もちろんそのまま生で食べても美味しい。そして、茹でた後に色付くあの独特の朱はどこか華やかさがあってお祝いの席でも欠かせないと言っていいほど良く見かける。
大人から子供まで人気がある食材、それがエビやカニだと思う。
そんなみんなが大好きな食べ物を僕は食べられなくなったのだ。
甲殻類アレルギー発症、それは、恋の終わりの様だった。
突然の別れ、カニやエビから一方的に別れを告げられた様だった。
そして今でもカニやエビのことは大好きなのにそれらを食べることができない。
そして、おそらく甲殻類アレルギーになった人は同じことを考えている人が多いのではないかと思う。だって、大好きなものが突然食べられなくなるのだから。
 
「カニとエビを食べられないって人生の1/3くらい損してるよね」
アレルギーと診断されて凹んでいる僕に、先輩が追い討ちをかける。
「それを言わないでくださいよー」
笑いながらも僕は心では泣きそうになる。
甲殻類を食べてもアレルギー症状が全く出なくなる様な薬が開発されるのを待つしかないのか。僕が生きているうちに開発されるだろうか。
はぁ、と思わずため息が出る。
そんな僕が、“それ”に出会うのはそれから数年後のことだった。
 
“それ”は、スーパーに食品売り場の一角に並んでいた。
“口の中でふわりとほぐれる繊維感!”
“圧倒的な「ジューシーさ」とカニの風”
そんな謳い文句が書かれてあった。
“ほぼカニ”
それがその商品の名前だ。
カネテツという食品メーカーから製造されているカニかまぼこ。
ずっとカニを食べることができなかった僕は思わず飛びついてしまった。
そしてその謳い文句が間違いではなかったことはすぐに証明された。
それはこれまでのカニかまぼこと比べて一目瞭然だった。
見た目も食感も、本物のカニの様に作られていて、カニの味覚はもちろん、食べた後に口の中で魚肉がほぐれていく食感はまさに、“ほぼカニ”だった。
さらに蟹玉や鍋、カルパッチョなどいろいろ試してみたが、どれも“ほぼカニ”の役割を果たし、どれもカニの美味しさを“ほぼ”味わうことができたのだ。
ちなみにこの食品メーカーは、カニだけでなく、ホタテやエビフライ、うなぎやカキフライをかまぼこで再現して商品化している。
あれから僕はアレルギーの心配をすることなく、カニの味わいを感じることができる様になった。それは本当に素晴らしい出会いだったと思う。
アレルギーで大好きなカニが食べられなくなった人にはもちろんだが、そうでない人にもカニと見紛うカネテツのカニかまぼこは一度食べてみてはいかがだろうか。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

【2020年2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜《1/26(日)までの早期特典あり!》


 

天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN 〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


2020-01-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事