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煩悩クッキング 神の名は栗原はるみ編

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:谷中田 千恵(スピード・ライティングゼミ)
 
 
私みたいな料理下手にとって、日々の自炊を続けるには、それなりのモチベーションが必要だ。
 
だいたい、料理は、手間がかかる。
 
材料を買い出すところから始まって、切って、炒めて、揚げて、盛り付けて、とにかく工程が多い。それだけでも時間がかかるのに、合間合間に洗い物が出てくる。
包丁に、フライパンに、箸に、ボウルに、ざるに、小鍋。
揚げ物をした鍋なんて、スポンジ、洗剤、こするの反復運動が永遠に続く。これを人生の修行の一部と考える以外の逃げ道をどなたか教えてはくれませんか。
 
それでも、毎日なんとなく続けていると、あっ、料理って楽しいかも、という瞬間が時々訪れる。
 
その最たる瞬間が、おいしいものができた時だ。
 
散々手間をかけて、やっと食事にありつくと、今まで食べたこともないような味に出会う。
あったかくて、やさしくて、バランスのとれたホッとする味。
 
ああ、おいしい。一人なのに、思わず言葉がこぼれる。
この味におぼれたくて、口いっぱいに頬張りたいけど、無くなってしまうのが惜しい。もう、永遠に、味わっていたい。お皿に、鍋の隅まで集めて、舐め回すほどキレイに食べ尽くす。
 
こんなにおいしいものが、自宅で楽しめる。ましてや、自分の手で作り出せた奇跡よ。実は、私、天才でした。
 
残念なことに、私は、天才ではない。
そのため、こんな瞬間は、まれにしかやってこない。
作ったものが、おいしい。全ての苦労が報われる奇跡の瞬間。
その奇跡のために、料理を続けている。
 
ところが、これがどうやら奇跡ではないことに、最近、気がついた。
 
おいしいものに出会えるときは、かなりの高確率で、ある料理家のレシピを参考にしていたのだ。
 
その料理家は、栗原はるみ先生。
 
TVや雑誌に引っ張りだこの料理家だ。何をいまさらと思われる方も多いことと思う。
でも、私みたいな料理初心者からすると、先生のレシピ、本当にすごいのだ。
 
料理本は、難しい。
料理教室ではないので、レシピの文字だけで正解を探る。
出来上がった状態が正しいのか、素人の私が、素人の目で素人の判断をする。
出来上がった味さえ正解がわからない。
レシピ通りに調理したが、なんとなくしっくりこない。
料理の味が合わなかったのか、私の手順が悪いのか誰も答えを教えてくれない。
 
また、ビギナーの私は、まず、基礎の基礎からわからない。
例えば、水にさらして、水気を取ると書いてあるとする。
水にさらすまでは理解できるが、水気を取るがわからない。
ざるにあけるのか、拭くのか。
拭くとするなら、ふきんかキッチンペーパーか。
どの程度までの水気が許されるのか。
たった、1行でパニックを起こす。
 
ところが、はるみ先生のレシピで、悩んだことがない。
指示がいつも的確で、迷いがない。
どの程度まで、水気を取るのか、あるいは、火を通すのか。
混ぜた結果、どんな状態になるのか。
この料理は、どこに気をつけて、何に注意をすればいいのか。
果ては、フライパンの角度まで、丁寧に教えてくれる。
 
聞くところによると、先生は、同じレシピで300回試作を繰り返すらしい。
レシピを読んだ人が、どこでつまずくか、どうしたら、同じ味を再現できるのか。それを徹底的に探るための、試作だ。
 
だからだろうか、先生のレシピはゴールが見える。
初心者の私にも、正解がわかる。
出来上がった料理は、いつも間違いのない味だ。
おいしいのど真ん中を、ズバッと射抜く、おいしいの中のおいしい。
先生の料理を、実際に食べたことはないが、いつだってこれが正解に違いないと確信できる。
 
レシピを開けば、私はもう、その波に乗るだけで構わない。
言われた通りに、材料を用意し、指示の通りに手順を進める。
ゴールは、もう約束されている。
おいしい最後は、先生のレシピを用意した時点で完成しているのだ。
 
それに、おいしいものができた自信は、間違いなく次のモチベーションになる。
たとえ次が失敗に終わったとしても、私には、おいしいものをつくれると信じることができる。
 
おいしいものを食べたい気持ちだって、負けない。
もっとおいしいもの、もっと新しい味。その気持ちは、新しいチャレンジに向かわせる。
料理にかすりもしなかった私の人生が、パンをこねるところまで来たのは、栗原はるみ先生の手腕に他ならない。
 
今まで、私の自炊の最終地点は、冷蔵庫のあり合わせで、チャチャッと創作料理を作ることだと思っていた。
 
どうやら、私のゴールは、こちらのようだ。
栗原はるみレシピの完全制覇。
 
先生、ずっとついていきますからね!
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2020-01-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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