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おばあちゃん子は涙腺崩壊!映画ドラえもん『◯◯◯』


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:鈴木亮介(スピードライティング・ゼミ)
 
 
「まもなく、23番線に、はやぶさ-新青森行きが到着いたします」
年末の東京駅。
新幹線の自動音声を聞きながら、僕ははやぶさに乗って地元の宮城県に帰ろうとしていた。東京に上京してから、もう5年目。
少しはこの帰省というイベントにも飽きてくるようになる頃だ。
 
ホームで新幹線が来るのを待っている間、実家に着いたときのことを考えていると、ふと頭におばあちゃんの顔が浮かんだ。
実家に着いた時、最初に僕を迎えてくれるのは、たぶんおばあちゃんだろう。
リビングで椅子に腰掛けて、テレビを見ながらお茶を飲んでいるおばあちゃん。
僕がガラっとドアを開けると、少し口元をほころばせて、あるんだかないんだか分からない白い歯を見せてくれるだろう。
 
僕は、物心ついたときから、おばあちゃん子だった。
特に幼稚園から小学生低学年の頃、両親が共働きということもあって、家に帰ってからはおばあちゃんに面倒をみてもらっていた。
泥だらけになって遊んで帰ってきてすぐに風呂に入れてもらったり、近所のスーパーに行ってお菓子をねだったり。
あのころはやんちゃで、まあ少しワガママを言ったこともあったっけ。
 
そんな感じでおばあちゃん子だった昔の思い出を振り返っていると、少し懐かしい気持ちになった。
そのとき、ふと見たくなったのは遠い昔に見たある映画だ。
Amazon Plameでその映画のタイトルを検索すると、運よく期間限定で無料公開されていた。
はやぶさに乗って、自分の席に座ると同時に、僕は再生ボタンを押した。
『ドラえもん おばあちゃんの思い出』
 
1. おばあちゃんにおんぶされて寝ていたあの頃
この物語は、のび太がゴミ捨て場に幼い頃に好きだったクマのぬいぐるみを見つけるところから始まる。
のび太のお母さんが、大掃除の際に物置でボロボロだったそのぬいぐるみを見つけて、もう要らないと思って捨ててしまったのだ。
ゴミ捨て場からぬいぐるみを持ち帰ってきたのび太はこう言った。
「僕のクマちゃんを捨てるな!」
 
のび太がクマちゃんと呼ぶぬいぐるみは、小学生に上がる前に死んでしまったおばあちゃんの思い出の品だった。
そのぬいぐるみがきっかけで、おばあちゃんがまだ生きていた頃のアルバムを押入れから引っ張り出して、ドラえもんと一緒におばあちゃんとの思い出を懐かしむ。
するとのび太は、タイムマシンを使って、自分が3歳だった頃に戻れば、またおばあちゃんに会えると思いついたのだ。
ドラえもんは「未来から来たのび太君を見たら、おばあちゃん腰抜かしちゃうよ」と、そのアイデアに良い顔はしなかったが、のび太は「おばあちゃんを遠くから見るだけだから」と約束して、2人は過去に戻る。
過去に戻っておばあちゃんを見つけて、のび太はうれしさのあまりに泣きそうになる。ただのび太は、その後に幼い頃の自分がワガママばかりおばあちゃんに言ってしまう様子を見て、後ろめたい気持ちになる……
 
のび太が過去に戻って、3歳の頃の自分を遠くから眺めているシーンでは、僕はまるで自分の幼い頃を見ているようだった。
外出するときは、おばあちゃんと手をつないで歩いて。
歩くのに疲れた帰り道では、おんぶされて、すやすや寝ちゃって。
そんな記憶が蘇ってきた。
 
おばあちゃんは、僕にとってスーパーマンだった。
家の階段から落っこちたとき。
小学校からの帰り道に遊んでいて、ランドセルを忘れてしまったとき。
シャンプーが口に入って、苦くて大泣きしたとき。
僕が困った時には、おばあちゃんがいつもそばにいて、なんとかしてくれた。
ただそばにいてくれるだけで、幼い頃の僕には心強かった。
 
のび太のクマちゃんへの思い、なんとなく分かる。
おばあちゃんとの日々を思い出させてくれる品。
僕にとっての「クマちゃん」は、おばあちゃんが毎朝作ってくれたまいたけのみそ汁かな。東京に来てから、たまに食べたくなるときがある。
帰省の時に久しぶりに食べて、実家に帰ってきたなあと実感するものだ。
 
2. ラスト10分に涙が止まらない!
物語は終盤。
 
「ドラえもん、もう1回だけおばあちゃんを会いたいんだ!」
のび太はそう、ドラえもんにお願いした。
のび太が勝手口から家に忍び込んで近くの部屋に入ると、部屋の奥におばあちゃんが座っていて、クマちゃんのぬいぐるみを裁縫で直していたのだった。
障子が夕日色に濃く染まっている、こじんまりとした畳の部屋。
のび太は自分の正体を明かさずに、おばあちゃんと言葉を交わす。
「せめてあの子が小学生になるまで生きていれたら……小学校にランドセルを背負って行く姿、一目見たいねえ」
とおばあちゃんがつぶやく。
「ちょっと待ってて」
おばあちゃんの言葉を聞いたのび太は、決意に満ちた表情でその場を離れた。
そして現代に戻ってランドセルを持って再び過去に戻り、再びランドセルを背負って再びおばあちゃんの前に立った。
僕、のび太です! 小学5年生ののび太です!……
 
ラストシーンは、もう泣きに泣いた。本当に涙が止まらなかった。
新幹線で隣の人が寝ていて、良かった(笑)
ランドセルを背負って自分が未来から来たのび太だと明かした後の、おばあちゃんの言葉。
ゆっくりと話す言葉1つ1つに、のび太への愛情が詰まってて、目頭が熱くなってしまう。
感傷的な音楽と、懐かしさを感じる夕暮れ、それらもこのラストシーンにうまく溶け込んでいて、素晴らしい感動へといざなってくれる。
 
この映画、僕は幼い頃に一度見ているはずなのに。
この年になると、幼い頃には分からなかった懐かしさも分かってきて、感極まってしまった。
公開されたのは20年も前だが、今見ても名作中の名作だった。
 
「まもなく仙台駅に到着いたします」
新幹線はもうすぐ仙台に着く。
今回の帰省のときは、少しだけ大切に思おう。
おばあちゃんの味の、まいたけのみそ汁。
椅子に腰掛けているおばあちゃんの姿。
言葉には出さない、淡々とした、おばあちゃんの思いやり。
いつもよりも、愛おしく思おう。
 
 
 
 
***
 
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2020-02-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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