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現代アートは見るものではなく読むものだ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:粘土団子 (ライティング・ゼミ7月開講通信限定コース)
 
 
現代アート、見てわかりますか?
普通わからないですよね!
「はぁ?」
「なにこれ?」
「これ、単なるガラクタじゃないの?」
「まったく、わかりません!」
っていうのが、正直なところじゃないでしょうか。
 
現代アートを見て、「わかる」人は、普通いないと私は思います。
 
なぜなら、現代アートは見るものじゃなく、読むものだからです!
 
現代アートは小説と同じです。
 
普通小説って、わけわからないじゃないですか?
大抵、「え、それで?」とか「だから、なんなの?」とか、「これで終わり?」
みたいな終わりかたが多くないですか?
 
小説って、読者がちょっと頭ひねって考えないと、「あ、そうか、そういうことだったんだ」
てわからないようになっていませんか?
 
また、小説って、他のいろいろなこと、文化でも歴史でも、有名な作家の本でも、生活習慣でも、そういうのが分かっているほど、理解しやすいってことはないですか?
 
現代アートも同じで、いろんなキーになるようなものが、ちりばめられているんだけど、そのキーアイテムが何を意味しているのか、わかるには、いわゆる「教養」ってやつがいるのです。
 
現代アートは西欧社会では、一つのステイタスっていうのも、それが「教養」ってやつとリンクしているからなんです。
 
現代アートはスポーツと同じです。ルールがあるのです。ただ、スポーツとの違いはそれがルールブックに書かれていないっていうことです。
 
私は美術の学校を出ました。でもARTにはルールがあるなんて、一度も教えてもらえませんでした。「ARTにはルールがある」それを教えてくれたのは、現代ART作家のOさんでした。
 
ルールにのっとっていないものは、どんなに美しかろうが、面白かろうが、感動的な作品であろうが、いわゆるARTとは評価されないのです。
 
ARTのルールを無視している作品は、アウトサイダーARTと呼ばれます。
西洋美術の本流とは別ジャンルになります。現代ARTは西洋美術の歴史と繋がっていて、その歴史の先端として存在しているからARTなのです。
 
日本で有名な、現代アートの作家で村上隆さんがいますが、彼がなんで欧米のART市場で売れているのか、評価されているのかっていうと、ちゃんとARTのルールにのっとって作品を作っているからです。
 
ARTのルールは何かというと、批判精神があること、独創性がある、新しい何かがあること、歴史を継承していること、美術の歴史を踏まえて、作品を作っていること、未来の人が作品を見た時、「ああ、この作品は、〇〇時代の△△を表しているんだな」とわかる、歴史の「しおり」になっていること、などなどがあります。
 
こういう評価される要素がいくつもあるほど、評価が高くなるようです。
それから、エロいことも評価UPの要素になるようです。「ARTはハイソのポルノ」っていいう側面もあるようです。
 
村上さんの作品『My Lonesome Cowboy』は、戦後、オタク化して内に向かっていく日本や日本人をARTとして、可視化したといえます。
この作品に16億もの値がついたのも、「20世紀末の日本は、こんなオタク文化が満開でした!」という「歴史のしおり」として評価されたということなのでしょう。
 
『My Lonesome Cowboy』なんて、裸の少年がマスターベーションしながら、精液を飛ばしている、エロフィギュアにしか見えないです。
 
日本の戦後の歴史、そこで生まれた文化、それへの批判。
そういった、バックグラウンドがあって作られた作品だ、というのをわかった上で見ないと
理解できないのです。フィギュアだけなら、もっと上手く作れる人は山ほどいるでしょう。
 
村上さんはもともと日本画を学んだ人なので、オタク文化だけでなく、日本美術の伝統的な表現も作品に取りいれています。日本の今と歴史、伝統文化そういうのをちゃんと踏まえて作品を作っているのです。
 
村上隆さんいわく、「ARTというのは、金持ちの慰みもの」だそうです。
確かにそういわれると、そうかなと思います
 
欧米では、ハイソな人たちが現代アートを所有するのは、一つのステイタスです。それは「わたしはこの作品が理解できるだけの教養あります」っていうことになるからです。
 
でも、普通の日本人がART作品を見ても、それがどんな背景を背負っているかなんて、わからないですよね。
 
だから、題名とかキャプションとか、作品を見るのにとても大事なのです。それを読まないと、つまり、説明してもらわないと、専門家だってわからないのです。だから普通の人が、ARTをただ見てもわからないのは、あたりまえなのです。
 
日本人は、よく、「ARTは見て感じるだけでいい」っていうけれど、それは大きな間違いです。
 
現代ARTなんて、見ただけで分かるわけがない。
見ただけで、その作品を評価できるわけがない。
もし、見ただけでその現代ART作品を「わかる」人は、普段からその作品を作った作家さんと、似たようなことを考えている人だけです。
 
私は西洋の文化は、ARTでもなんでも、すごく頭でっかちだと思います。
日本人はもっと感覚的で、見た感じの「気」みたいなものを重要視するけれど、現代ARTを見る時は「気」よりも「理屈」で見た方がわかりやすい場合が多いと私はおもいます。
 
ただ、これもわかりずらいところがあって、いくら「理屈」で作品を見てもわかりづらい作品は多いです。現代ARTは現代を表しているというけれど、実は現代を表すのはすごく難しいし、まして、「現代社会を批判する」なんて、ちょっと無理じゃないかと私は思います。
 
これは、ライティングにも共通していることではないでしょうか?ちょっとした批判はできるけれど、何かに対して本気の批判なんてできるでしょうか?
この天狼院のライティングゼミだって、記事を書くのに「政治、宗教に関する記事はNG」です。でも、本気で何かを批判しようとおもったら、どうしても政治とか、宗教とかに話がいってしまいます。でも、それはNGです。
 
これは、ARTも同じなのです。いっちゃあいけないこと、わかってても言えないことが沢山あるのです。現代ARTは批判精神が大事だといいますが、表立って批判できないことだらけなのです。
 
正面きって、批判してくれれば、まだ一般人にもわかりやすいかもしれませんが、それは無理なので、なおさら見ただけじゃわからないのです。
 
でも、ひょっとしたら、どこかにこっそり、本気の批判精神が、わかる人にだけわかるような形で作品の中に隠れているのかもしれませんが。
 
見ただけでは、現代アートはわかりません。だから現代アートは読みましょう。
題名やキャプション、パンフレットを読みましょう。その作家の考え、批評家の意見を調べましょう。作品の中に散りばめられたキーアイテムなど、それらを手掛かりに作品を読みましょう。
 
 
 
 
***
 
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2020-10-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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