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“人間ではなさそうな人”を見たことありますか?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:金原久美子(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
「あれ? 今人が通ったよね?」
隣に立っていた友達にそうやって確認した日のことを今でも覚えています。
私が中学生の時の話なので、今から30年も前のことです。
その日は、自転車通学している友達数人と、電車通学の私と友達1人が途中まで一緒に下校することになりました。
季節は春だったか夏だったかはっきりしません。
自転車通学の人たちは自転車のセッティングがあるので(荷物を荷台に固定したり、ヘルメットを被ったり)電車組の私と友達も自転車置き場についていき、セッティングしている友達の後ろで待っていました。
 
そのとき
 
私と友達が立っている後ろを自転車を押して入ってくる生徒がいたので、邪魔になってはいけないと、一歩前に出て通り過ぎるのを待ちました。
しかし、いっこうに通り過ぎる気配がありません。
「あれ? 今人が通ったよね?」
と友達に聞いたところ、友達が自転車が通り過ぎて向かったハズの自転車置き場の奥を見ています。
私もつられて見ましたが、そこには誰もいませんでした。自転車置き場の奥は突き当りで、出入りできるところはありません。
「うん、通った。奥の方で消えた??」と友達も不思議な様子。
今起こったことが整理できず、「?」がたくさん浮かんできます。
 
「えっ、何? どうしたの?」と自転車の準備をしていて、全然気づいていなかった自転車組が動揺している私たちに声をかけてきました。
今起こった出来事を話すと、そこからは中学生女子たち。わーぎゃーわーぎゃー騒ぎました。
しかし、そこは学校の敷地内。わりと厳しめの学校だったので先生に見つかったら大変と、一通り騒いだ後、自転車組と電車組に分かれて帰路につきました。
 
しかし、電車組の友達と私は興奮が冷めやらず、そのままウチに遊びに来ることに。
友達と家に帰って、すぐに母親に話しましたが、母親は興味なさそうに「へぇ」と言うくらい。
母親というものがそうなのか、ウチの母親は特にそういったスピリチュアル的なことにはまったく興味を持たないタイプです。
 
友達と矛盾点を洗い出してみたところ
・自転車のカラカラという音や足音がまったくしなかった
・後ろに来るまで、まったく気づかなかった(入口から入ってくるところを見ていない)
・ヘルメットを被っていて学校の夏服を着ていたのはわかった(おそらく私たちも夏服だったので違和感を感じなかった)
・後ろを通り過ぎる感覚がなかった
 
などが出てきました。
友達が理系だったからか冷静に客観的に話していましたが、どう考えても人間ではなかったという結論に達した時は、二人で鳥肌が立ったことを覚えています。
ただ、矛盾点を洗い出すまでは人間だと思っていたので、怖さはあまりなく、今でもあの子は誰だったんだろう、と思い出すことがあります。
 
こんなにもはっきりと“人間ではなさそうな人”を見たのは後にも先にも今のところ、この1回です。
でも、もしかしたら気づいていないだけで案外身近にいるのではないかなと思っています。
自転車置き場にはその後も行ったとは思いますが、怖くてびくびくしていた、というような記憶がないので、中学生の私は比較的すんなり“人間ではなさそうな人”を受け入れて生活していたのかなと考えます。
 
その後も時折、この話を友人、知人にすることがあるのですが、私のように“人間ではなさそうな人”を見たという人は、あまり多くなく、唯一初めて入社した会社の上司から“人間ではなさそうな人”と出会ったという話を聞いただけです。
それは、とあるバーで普通に座ってたたずんでいたそうです。
その上司とは、怖さはなく、人間のようにいた、という共通点で盛り上がった記憶があります。
 
ただ、Webサイトなどに掲載している怖い話を見ると、血だらけの兵隊さんを見た、や真夜中の幼い子供など、明らかに人間ではないとわかるバージョンもあるようです。
心霊スポットなどで見かけるイメージも恐ろしい影だったり音だったりします。
それらを見ると、私が見たのが“人間ではなさそうな人”でよかったな、としみじみ感じています。
血だらけの兵隊さんを見ていたら、恐ろしいモノとして今もトラウマ的に残っていたのではないか、いややはり冷静に受け止めるのか……何はともあれ、見ないに越したことはないなと思います。
 
ただ思うのは「あの子は誰だったんだろう」と感じたように、“人間ではなさそうな人”も生前の時代があったんじゃないかということです。
だとしたら、私のような赤の他人ではなく、家族親戚知人が見た方が、よほど感動的な出会いになったのではないかなと思います。
 
私の周りでも亡くなった家族、知人がいますがその人たちを見ることができたら話はまったく違うものになり、「怖い話」などではなく、むしろ「感動的な話」になるなと思うと、不思議だなと考えてしまいます。
たとえ血だらけの兵隊さんであっても、それが夫だったり父親だったりすれば受け入れるのだろうか。
いやいや、私は知り合いでも血だらけで会うのは怖いな、などと取りとめもないことを考えている秋の夕暮れです。
 
“人間ではなさそうな人”を見たことありますか?
 
 
 
 
***
 
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2020-10-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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