fbpx
メディアグランプリ

海外旅行はバーゲンセールのよう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:高橋拓希(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「ベネズエラへは入国できません」
 
コロンビアの空港でグランドスタッフの人に言われてしまった私は肩を落とし、とぼとぼ帰路に立ちます。
 
せっかく日本の裏側にある南米大陸を旅行するのだから行きたかったベネズエラ。ベネズエラの見所といえば世界最大の落差を誇る滝、「エンジェルフォール」です。
 
日本では体験できない、圧巻の滝を五感で感じたかった。ここで死んでも悔いはないだろうと一瞬だけでも思えるような経験をしたかった。
 
しかし、それは叶わぬ。まさか入国すらできないなんて。理由は極度の経済悪化でした。
 
169万%のスーパーインフレに、5年連続のマイナス経済成長、そして3年間で総人口の1割、300万人以上が国外に脱出しているという、とんでもない状況もあり、入国できないのでした。
 
もはやどうすることもできないので空港を後にし、ベネズエラへの渡航は諦めるしかない。タイミングが悪かったといえど、やはり無念であり、残念に思うしかないのですが、その一方、だから私は海外が魅力的で、好きなのではないだろうか、という考えに付随して「魅力」とはなんぞや、という疑問がふつふつと頭の中に湧いてきました。
 
どんなものに「魅力」を感じるのか。皆さんは考えたことはあるでしょうか?
 
魅力的な男性、女性、仕草、建物、いろんな事柄を形容する言葉ですが、いざそれを具体的に解像度を上げて説明しろと言われたら難しい言葉です。
 
自分にとって「魅力」とは一体何なのでしょう。私の好きな旅行を軸に考えていきます。
 
「海外じゃなくても日本でもいっぱいいいとこあるよね。なのに何で危険をおかしてまで海外に行くの?」
 
友人からの率直な疑問。たしかにたしかに。旅行は海外ではなくとも日本でいいはずです。
 
もちろん国内旅行も好きですが、「魅力」という基準で考えた時に私は海外旅行の方が魅力に感じます。
 
そこに私の「魅力」に繋がるヒントがあるのだと思います。国内より海外。なぜそっちの方がいいのだろう。
 
様々な文化か? 体験か? 景色か?
 
国内旅行と海外旅行との違いを考え、自分は一体何に惹かれているのかを考え続けました。
 
しかし自分の心の中で考えているだけではピンとくる答えが出てきません。旅行記を読んでみたり、旅系YouTuberやinstagramerなどの投稿を見てもそれぞれの人が考える行動パターンや思考があり、それらと自分の言語化できない魅力とを結び付けようと試みますがうまくいきません。
 
そんな中、一冊の本との出会いが私の思う「魅力」について大きな道標となります。
 
三島由紀夫著の「金閣寺」
 
1950年に実際に起きた金閣寺放火事件を題材とし、放火犯である主人公の金閣寺放火に至るまでの思考や行動に焦点を当てた、言わずと知れた超有名作です。
 
物語の中で、主人公である青年僧の目に映る金閣寺がその時折によって姿を変えるんです。
 
この世のものとは思えないほど光り輝くときもあれば、ただのかしこまった建造物にしか見えない、という同じ金閣寺であっても、主人公の見え方が異なります。
 
その要因は何なのでしょうか。それは、「金閣寺が消えてなくなるかもしれない」という瞬間です。未来永劫あり続けると思われたものが失われるかもしれないと知ったとき、金閣は輝きを放ちます。
 
戦争時、空爆は当初京都に落とされる予定だったそうです。そのとき、金閣は跡形もなく燃え尽きる可能性があった。美しさとはずっとあり続けるのではなく、旋律のように流れ消えていくから現れてくる、と読み取りました。
 
これだ!
 
直感的にそう思いました。
 
海外においては、行きたい場所に行けなくなってしまう、という可能性が十二分にあります。私がベネズエラに渡航できなかったように。
 
経済状況悪化、テロ、戦争、今であればコロナみたいな疫病により、もしかしたら、もう行けなくなってしまうかも知れない。
 
そんな、いつでも訪れる機会があるとは限らない状態、今しかないかも知れないと思うからこそ海外旅行は「魅力」があります。
 
消えゆくからこそ見える魅力。私たちは日常生活の中で毎日のように体験しているのではないでしょうか。
 
いつまでも続かない、機会を失いそうなことにやっぱり魅力を感じています。例えば「期間限定! 半額セール!」「今月末までにご入会の方は20%OFF!」みたいなもの。
 
1日でも過ぎてしまえば、セールは過去のものになり、私たちは機会を失ってしまいます。
 
普段は高いものが少し安く買える。しかもそれは永遠には続かない。
 
いつまでもあり続けるものよりも、今のチャンスを失ってしまっては次はいつあるか分からない、貴重なものかも知れない、と思うから魅力を感じ、購入や行動に移っているのではないでしょうか。
 
海外旅行はバーゲンセールのように、私に魅力を与えてくれています。
 
現在はコロナがその役割を代わりに果たしているのかも知れません。行きたくてもいけない状況、いつまでも続かない状況は希少価値を与えているのだろうと思うと、これから生きていく中でも、チャンスは続かない、逃したら次はない、と頭に入れ、どんどん挑戦していきたいと思います。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325


■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」

〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984


2020-10-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事