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太平洋横断に備えて


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記事:sato(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「さぁ、今からヨットで太平洋を横断しますよ。もう買い物には行けませんが、家にあるものは持っていけます。必要なものを積み込んでください」
 
突然こう言われたら、どうでしょうか。今家にあるものだけを積み込んで行けそうですか。
そもそもこの設定、お笑い芸人でもない限り有り得なそうな話ですが、「もし災害や何らかの事情で突然日常の買い物ができなくなったら」と設定を変えたらどうでしょうか。当面必要なものは家にありますか。
 
私が『備える』ということについて多少なりとも考えるようになったのは、2011年の東日本大震災の時でした。家の付近は大きな被害こそ無かったものの、停電や店舗の休業・入場制限、品不足などがありました。ネットショッピングもパンク状態でしたし、買い物をするには行列に並ばなくてはなりませんでした。
原発の事故もあったため、当時幼児だった子どもを連れて外に並ぶのは不安でたまりませんでした。それなのに外に出なくてはならなかったのは、必要なものが家に無かった、つまり備えていなかったからです。
 
それが一段落してこれまで通り物が手に入るようになってからは「日常食べるもの、使うものは必ずストックを置いておく」と意識していました。幼児連れでの買い物は思うように行かないことも多く、買いたいものが買いたい時に買えるとは限らなかったので、ストックしてあったお米やお醤油に助けられたことも多かったです。
でも、子どもが大きくなるにつれ買い物も自分のペースでササっと行けるようになり、ネットショッピングもポチっとすれば翌日には届くしで、すっかり喉元過ぎて熱さを忘れていました。
 
そして8年後。今からちょうど1年前の2019年10月。
 
「えっ、何これ? スッカスカ!」
 
極めて大型で強い台風の接近に備え、今のうちにと買い出しに行ったスーパーで思わず立ちすくみました。
あちこちの棚が品切れになっていたのです。特にカップラーメンや乾麺、お米など保存がきくものは影も形も無くなっていました。 8年前にも見た光景です。
 
「しまった、出遅れた」 家にあるものを思い浮かべてみると少し心もと無かったですが仕方ありません。差し当たって必要な生鮮食料品をいくつかカゴに入れ混雑するレジに並び、買い物を済ませて帰宅しました。
東日本で記録的な大雨となった台風19号の時のことでした。
 
その日の夜、「重大な災害が差し迫った状況です。命を守る行動をとってください」と特別警報が発令され緊張が走りました。
結果として私の住む場所では大きな被害は無く済みましたが、そう遠くない場所でかなり浸水した所もあり、それが日ごろから万一に備えておくきっかけとなりました。
 
まず、飲料水を点検しました。1日に1人あたり3リットルが3日分あればいいと言われていましたが、救援に時間が掛かることもあるので1週間分あるとより良いというのを聞き、それを採用しました。1人1週間分で21リットル。 2リットルのペットボトルで10.5本。家族分となると結構な量になりますが水は欠かせません。
その時家にあった賞味期限切れのペットボトルをどうしよう、勿体ないと思ってネットで調べてみたところ、ペットボトルの水は賞味期限関係なく飲めるということを知りました。 水の質が劣化して飲めなくなるのかと思っていましたが、賞味期限が付く理由は計量法なのだそうです。長く保管すれば少し水が蒸発し、表記通りの内容量ではなくなるから。予想外の理由に驚きましたが、毎年毎年買い替える必要がないと分かり、長期保存用ではない普通のペットボトルを買い足しました。
 
他の食料はどうしようかと思った時、小学生の頃『太平洋ひとりぼっち』(堀江謙一著)を読んだのを思い出しました。たった6メートルしかない小さなヨット、マーメイド号で西宮からサンフランシスコまで94日かかって単独横断した話です。そこに出ていた搭載品一覧が興味深く、小学生の頃の私は何度も食い入るように読んでいました。
それによると、最初の3食分は行きつけのお店で握ってもらったおにぎりを持っていき、その後の主食はお米を1日2.5合×120日分で計算していました。1日に玄米4合だった宮沢賢治より少ないと思ったこと記憶があります。
他にはコンビーフやポークビーンズ、フルーツなど色々な缶詰を276缶。ハム・ソーセージや乾パン、クラッカー、キャンディーなども載っていました。
 
私の場合は万一に備えての陸上での備えですので、実際はネットで『災害 備蓄』などと検索し参考にしましたが、『ヨットで太平洋横断する』くらいのメンタルセットでいた方が楽しく作業が進みます。
 
当初は日常生活の中でストックを使いながら補充していく『ローリングストック』を全てにおいてしようとしていたのですが、普段あまり食べないインスタント食品などはあっという間に賞味期限になってしまい、慌てて食べるというのを繰り返し、割高でも3年、5年など長期保存ができる商品の方が我が家向きということにも気が付きました。5年も持つなら太平洋を何度も往復できそうです。
今どきは長期保存できる食品が色々出ていて、お湯や水を注ぐだけのアルファ米の炊き込みご飯やおにぎり、カレーやおかゆのレトルト、缶詰のパンなどを買いました。
 
幸い今のところ長期保存の災害用備蓄食品の出番はありませんが、日常的な食品やトイレットペーパーやティッシュなどの日用品もストックしてあったため、緊急事態宣言下で店舗が入店制限をした時も慌てずに済みました。行列を一人減らすことにもつながったと思いますし、手に入らずに困っている友人に分けることもできました。
 
今現在、国内では通常通り買い物ができる状態だと思いますので、この機会に太平洋横断の準備をしておくのはいかがでしょうか。
『何事も無くても無駄にしないで使い切れる量』にしておけば、最初だけ『ちょっと余分に買っておく』だけで後は使ったら買い足していくだけで済みます。
太平洋横断は自分から行こうと思わなくては行けませんが、災害は向こうからやって来ます。今後もいつでも太平洋横断できる状態にしておこうと思っています。
そして何事もなく3年、5年が過ぎ、長期保存した災害用備蓄食品を開けて、家族で笑いながら味見したいと思います。
 
 
 
 
***
 
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2020-10-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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