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誕生日の祝い方


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記事・宮田鈴菜(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
誕生日。それは年に一度の特別な日である。どんなにすごい人でも年に一度。誕生日がやってくると私たちは一つ年をとる。
 
国、宗教、習慣が違えば変わってくると思うが、私は誕生日と言えば、プレゼント、サプライズ、ケーキを連想する。中でもサプライズには数々の思い出がある。サプライズをしてもらったこと、計画をしたことが何度もある。
 
私は、サプライズによい印象ばかり持っているが、とあるテレビをみてサプライズに対する考え方が変わった。
有名な芸能人が、サプライズが嫌いと言っているのを見たのだ。サプライズをされた側は、「必ず」喜んだり、大きなリアクションをとったりと、サプライズを計画してくれた人に気を遣わなければならないから、サプライズが嫌いだという。電気を消された時点で、サプライズなのはわかっている。それなのに、「えっ、なになに」のようなリアクションをとるのが正直だるい! と主張していた。
 
世の中の全員がサプライズ好きとは限らないことを知らなかった。
 
振り返って考えてみると、私の母もサプライズが嫌いなような気がする。一度だけ、家族全員で計画を練り、母の誕生日サプライズを仕掛けたことがある。私が高校生の時である。もちろん母は喜んでくれたけれど、心の底から喜んでいるように、私は見えなかった。あの時私は、なぜ母が少し無理をしているように見えるのか、全く分かっていなかった。サプライズをしたら、だれもが必ず喜んでくれると、信じて疑わなかったからだ。
でも今思えば、母はサプライズが苦手だったのだとはっきりわかる。そもそも母は、きっちりした性格だ。母は旅行に行く時には入念に計画を立てている。母と旅行に行くと、あらかじめ母が作った工程表に沿って行動するだけで、大満足の旅行になる。日々の生活でも、段取りを大切にしている。そんな母に、サプライズを喜んでもらおうと思ったことが間違っていたのだ。自分たちがサプライズをしたい、という思いにとらわれ過ぎて母の気持ちを考えられていなかった。
 
サプライズを計画するのは楽しい。場所選びから始まり、どんな方法でサプライズをするのか、何をあげるのか、どうやって誘うのか。あーでもないこーでもないと、サプライズをする相手のことを想いながら計画を練る時間は、幸せな時間だ。場合によっては面倒な作業があったり、お金がたくさんかかったりすることもある。それでも、サプライズにこだわるのは、喜んでもらいたいからだ。相手の笑顔を見たいからだ。だけど、そうやって時間をかければかけるほど、相手に求めるリアクションのハードルが高くなってしまう。
これだけ準備したんだから、こんなに頑張ったんだから、絶対に喜んでくれるはずだ、と。
 
サプライズされる側もそのことが分かっているから、大きなリアクションをしなきゃという義務感にとらわれる。時にはサプライズの内容よりもちゃんと求められているような喜び方ができたかどうかの方に気向いてしまう。
 
そのサプライズは本当に相手のためを思っているのだろうか。相手に喜んでもらうため、と言って始めた計画が、自分たちが楽しむため満足するために目的が変わってしまっているのではないか。私が昔母にサプライズを計画したように。
 
プレゼントも同じである。広い意味でとらえれば、プレゼントもまたサプライズのようなものである。当日まで何をプレゼントするかは本人に言わない場合も多いからである。
私自身、友達の誕生日プレゼントを選んでいるつもりが、自分が欲しいものを選んでいることに気づき、ハッとさせられたことがある。
 
もう二度と相手の誕生日を、私が楽しいだけで終わらせたくないと思った。
そう思ってからやってきた母の誕生日。
予め準備したり用意したりするのではなく、いっそのこと一緒に行けばいいのだと気づいた。だから、今年は一緒にプレゼントを買いに行くことにした。私と母は、弟たちが学校に行っている時間を見計らって、生活雑貨を売っているお店に行った。そこでこれいいね! この観葉植物あそこにおいたら部屋が華やかになるんじゃない? なんて他愛のない会話をしながら買い物をした。母は、箸やお茶碗スリッパ、それから可愛らしい花柄のひざ掛けをかごに入れた。それらを私のアルバイト代でお会計をすることで、母へのプレゼントにした。買ったものは家から持ってきたマイバックに入れた。なんとも誕生日らしくない誕生日プレゼントだったが、母は心の底から喜んでくれているようだった。家に帰ってからも、その日の夜ごはんも、母はいつになく上機嫌だった。
 
たとえ、誕生日らしくなくても、不器用な祝い方しかできなくても、一番大切なのは相手が喜んでくれる祝い方をすることだと、私は思う。
 
 
 
 
***

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2021-01-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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