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新しい職場で信頼を勝ち得るためにすべき、たったひとつのこと


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ぴぼなっち(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「中村さん、もうこの仕事はやらなくていいから、今すぐ田中さんに全部引き継いで」
 
入社して早々、私はすべての業務担当を外されることになった。お付き合いの長いお客様向けプレゼン資料の作成を任され、意気揚々と取り組んでいた直後に社長から言われた一言だった。
 
新卒で入社した会社で5年ほど仕事をして、未経験の業界に転職する際に、最終面接官だった社長から、
 
「前職の経験を生かして、新しい風をどんどん吹き込んでほしい」
 
と言われ、敵地に乗り込む改革者のような気持ちで転職したことを、つい先日のことのように思い出すことができる。
 
新卒で入社した会社では、「赤字社員」と言われ続けた一年目を乗り越え、翌年には営業マンとして社内表彰されるくらいに成長し、それなりの自信を持っていた。だから転職した時は、20名ほどの会社にその経験や実績を持ち込み、よりよい組織づくりに貢献できればなんてことを生意気にも考えていた。
 
最終面接で言われた言葉を胸に、新しい会社の業務の進め方がわかるにつれ、どんどん改善提案を出すようになった。良かれと思って。
 
例えば、スピード感に物足りなさを感じた私は、誰に相談することなく業務の進め方を変えようとした。新卒で入社した会社で教え込まれたのは、「走りながら考える」という仕事の進め方だった。それは計画全体のうち7〜8割ほどが決まれば、残りの3割は走りながら修正しつつゴールを目指す仕事のやり方だった。一方転職した会社では、事前に考えうることはすべて想定するという完璧主義的な方法だった。一事が万事、すべてがそういう仕事の進め方だったのでスピード感がなかったのだ。
 
最初は心地よかった。特に誰にも反対されなかったし、新しい組織に溶け込みうまく機能しているように思えた。それが組織の存在意義に照らし合わせると、改悪であったことを考えもせずに。
 
どちらの仕事の進め方が良いという話ではない。各々の組織には組織が目指すべきビジョンや目標があって、それを成し遂げるためのルールや業務フローがある。私は、プロセス重視がその会社の存在を大きく左右する屋台骨になっていることを理解せずに、独りよがりの改善を進めていたのだ。
 
同僚から何も言わなかったのには理由があった。ひとつは、組織に馴染めずすぐに辞める人が圧倒的に多かったこと。もうひとつは、社長がワンマンで強烈なトップダウン型組織だったこと。社長が言うことは絶対で、誰も逆らえないし変えられない、前職とは社風が真逆な会社だった。だから彼らは何も言わなかったのではなく、ただ静かに様子見をしていたのだ。巻き添えを喰わないように。
 
そして、そのワンマン社長が爆発する瞬間がやってきた。
「あいつは何をやっているのだ?」と。
 
それからは、やることすべてが煙たがられた。ほぼすべての同僚から距離を置かれ、挙げ句の果てに同僚のミスすらかぶることになってしまった。その結果、担当していた業務すべてから外されてしまい、入社して1〜2ヶ月ほどで担当業務のない「窓際族」に追いやられた。周りは忙しそうに仕事をしている中で、ぽつんと一人やることがないのは本当に辛く、精神的に病みそうになる。
 
そう、社長は何も変えて欲しくなかったのだ。
新しい風を吹き込んでほしかったのではなく、自分が言うことを的確に形にしてくれる人材が欲しかったのだ。
 
考え方を変えなければいけなかったのは私の方だった。表面的な仕事の進め方ではなく、なぜその手順を踏まなければならないのか、その根底にある組織の価値観まで理解しなければならなかったのだ。
 
「少なくとも3回はクビになってたよ、中村さん」
 
ようやく社内で認められるようになって飲みに行った席で、同僚から笑いながら言われた。社内で実績を積み上げ信頼関係を築いた結果、どんどん仕事が回ってくるようになり仕事の進め方の自由度も格段に上がった。そして、ワンマン社長と同僚の掛け橋の役割すら担うようになり、社内のコミュニケーションがより円滑に進むようになった。
 
転職や就職で新しい組織で仕事を始める時にやってしまいがちなのは、これまで培った自分の経験や実績にこだわり、それを持ち込もうとすることだ。それが組織内で軋轢や不信感をうみ、私のように居場所がなくなってしまう。
 
新しい組織に入ってまずやるべきことは、その組織のやり方を理解し受け入れることにある。そして、目に見える成果を出すこと。おそらくこれは、誰にだってわかっていることだろう。では、なぜうまくいかないのか。それは、自分と新しい組織の間にギャップがあることに気づいていないからである。
 
そのギャップを埋める方法は、質問をしまくる以外にはない。何を求められているのか明らかにするには、相手に聞く以外に方法がないのだ。よそ者の私が、新しい組織で成果を出せるようになったのは、質問を繰り返すことでワンマン社長の頭の中と私の頭の中にあったギャップを埋めることができたからに他ならない。
 
質問をすることでギャップを埋めることさえできれば、何をすべきかはっきりする。それを繰り返すうちに信頼関係がうまれる。ここまでくれば、これまで培った経験や実績を新しい組織に持ち込みさらなる実績につなげることができるだろう。
 
 
 
 
***
 
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2021-03-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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