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メディアグランプリ

よく分からないところこそ、最高のチャームポイント


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:あかほりひとみ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「私の人生にはお笑い要素が足らない」
という考えに取りつかれたのは、ほんの半年前のことだった。何かきっかけがあった訳ではない。車を運転していて、唐突に、そう思ってしまったのである。
とはいえ、私の人生に笑いの要素が足りないのは事実だった。テレビをほとんど観ないので必然的に芸能情報にも疎くなり、どんなお笑い芸人が流行っているのかも分からない。時を戻そう! などと友人から言われて、どうやって? と返すほどの重症ぶりだった。
 
これまでお笑いに興味を持たなかったのは、恐らく、母親の影響が大きい。母親はいつも、お笑い番組やバラエティ番組を観てもつまらなさそうにしていたからだ。お笑い芸人のノリについていけてなかったのかもしれない。番組中に笑いがドッと湧いても、いつも生真面目に、まるでその何が面白いのかを理解しようとしている感じにも見えた。
お笑い芸人に限った事ではなく、その上、母親は笑いのツボが深かった。日常生活の中で笑ってしまった出来事を母親に報告しても、返ってくるのはいつも「ふうん」である。ちょっと大げさに脚色してみたり、写真や動画を見せたりしてみても同じ。幼い頃は自分の説明力がないから面白さが伝わらないのだと思って頑張っていたけど、いつの間にか諦めてしまった。そうする内に、人生そのものに笑いの要素を求める事を辞めてしまったらしい。
 
人生に笑いの要素を増やすため、私は、友人にお勧めされたアメトーークを観てみることにした。レンタルショップに行き、まずは親近感を抱いた「人見知り芸人」と「中学の時イケてないグループに属していた芸人」を借りる。もう一つ、「運動神経悪い芸人」も借りるか迷った。が、こちらは笑うどころか傷心がえぐられそうだったので止めておくことにした。
 
観ようと思ってアメトーークを観たのは初めてだったので、まず、アメトーークを観て安心感が湧いたのには驚いた。編集のお陰かもしれないが、必ず誰かしらは笑ってくれるからだ。人見知りあるある、中学の時イケてなかったので苦労したエピソードなど何でも。普段の会話なら場が白けてしまうかもしれない内容まで面白がってくれることにホッとした。
アメトーークにハマるのに時間はかからなかった。その時にはもう、人生に笑いの要素を増やすのが目的というより、アメトーークに安心感を求めてしまうほど。親近感を抱いたもの・興味をそそられたものなどいくつか観て、とうとう私は、「運動神経悪い芸人」を観てみることにした。運動神経の悪い芸人たちが笑って受け入れられている様子を見れば、運動神経が悪くて傷ついた過去の私も昇華されるだろうと踏んでのことだった。
結果、私は「運動神経悪い芸人」を観てゲラゲラ笑った。
自分を棚に上げた訳ではない。次元が違う、と思ったのだ。明後日の方向に飛んでいくボール、頑張れば頑張るほどプールに沈む体、それほど難しい要求でもないのに負傷する人たち。体育の授業で悪目立ちしていた私でも理解しがたい光景だった。訳が分からない。でも何故だか笑えてしまう。そんなよく分からない感想が生じるのは、やはり、それを楽しんでくれる人たちがいると分かっているからこそだと思った。
 
すると面白いことに、私の趣味嗜好が変わっている事にも気づいた。
ゲーム実況の動画に手を出し始めたのである。これは、アメトーークをお勧めしてくれた友人が教えてくれたものだ。ゲームは自分でプレイするのが楽しいのに、他人がゲームするのを観るだけだなんて何が面白いんだろう。そう決めつけて全く相手にしなかった分野だったのに、友人の手のひらで転がされ、私はそれにもまんまとハマってしまったことになる。
何が良いのかと問われると、訳が分からないところだと答えるしかない。
私だったら絶対しない方法でゲームを進めたり、理解しがたい考え方でゲーム内を過ごしたりする。私はいちいち「えー!」とか「は?」とかツッコミを入れたくなった。実際、コメント欄にそんな感想を入れている視聴者もいた。そこには批判しようとする雰囲気はなく、楽しいからそうしている雰囲気があった。そして私も、そんな視聴者がいてくれるから安心して楽しめたと言ってもいい。解説しろと言われても全く出来ない自信はあるが、とにかく、よく分からない部分が全体的に良かったのだ。
 
つまり、よく分からないところこそが最高のチャームポイントだと言う所以に繋がる。
受け取る側は、理解しようとする必要は決してない。「なんだそれ」というセリフに、wを添えるくらいの気軽さがあれば良いのである。更に、アメトーークやゲーム実況動画に需要があるのは、他の人もそのくらいの気軽さで受け取っているという事でもある。そう考えると、差し出す側にも安心感が湧いてくるのではないだろうか。お笑いに限らず自分を理解してもらおうと気負わず、自分らしさを表現していていけば良い。そうやってお互いによく分からないながらも、その、よく分からないままで好き合っていけるはずなのだ。
 
 
 
 
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2021-03-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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