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メディアグランプリ

iPhoneが……、割れた。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:蔵本貴文(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
PM8時、東名を使って帰宅中、眠気覚ましにSAで缶コーヒーを買って、車に戻った。
左手に電子決済に使ったiPhone、右手に缶コーヒー、そして右手で車のドアに触れる。
 
その瞬間、缶コーヒーが右手から滑り落ちそうになった。
「おおっと!」
 
そして、さらなる悲劇が襲う。コーヒーに気を取られた私は、こともあろうに左手のiPhoneをも落としてしまったのだ。
「ギャァァァァァー」
こうなれば缶コーヒーなどどうでも良い。ディスプレイを下にしてアスファルトに落ちていくiPhoneを眺めていた。でも何もできない。
 
「カラーン」という缶コーヒーが落ちた高い音と、「ドッ」というiPhoneが落ちた低い音が同時に響く。
 
iPhoneは無事だろうか? すぐに取り上げて画面に触れる。
良かった、電源は入った、とりあえず大丈夫。
薄暗い中、へこんだ缶コーヒーを探して、車に乗り込む。
 
そして、車の中で、改めてiPhoneのディスプレイをチェックしてみる。
「本当に大丈夫だろうか?」
 
車内の電灯をつけて、見てみるとディスプレイに筋のようなものが数本。
緊張が走る。これは保護シートの傷なのだろうか? それともガラスが割れているのか?
その筋を、爪でひっかいてみる。ガラスの段差のようなものを感じた。ダメだ……。
ゆっくり確認してみると、ディスプレイのベベル(ディスプレイの端、私のiPhoneXsだと丸みがかかっている)に大きな傷ができて、そこを起点にガラスが割れてしまっていた。
 
「ああっ、ディスプレイが割れているぅぅぅぅぅ」
悲鳴のような声を上げる。
 
後部座席に座っていた娘たちが、私に声をかける。
「えっ、見せて見せて」
もしかしてこれは幻かもしれない。娘に見てもらう。
「ああ、これは確かに割れているわ」「うわー、割れてる、割れてる」
残念、間違いではないようだ。
 
ショックだ。2010年にiPhone3GSを使い始めて以来、4台のiPhoneを使ってきたがディスプレイを割ったのは初めてだ。
しかも今使っているiPhoneXsは有機ELのディスプレイだ、修理代は高額だろう……。
 
そんなことを考えて、一人でショックを受けていると、妻が何か僕に話しかけている。ショックで耳に入らない。反応しないでしばらくすると、妻が怒り出した。
 
「iPhoneが割れてショックを受けているんだから、今は勘弁してくれよ」
少々、言葉を荒げて言うと、とりあえずは収めてくれた。
 
家まで帰る途中、しばらく落ち込んでいた。でも、あまり落ち込んでばかりもいられない。
「悪いことは、前向きに考えるのだ、前向きに考えるのだ」
この経験を通して、得られるものを考えてみる。
 
「ディスプレイを割った人の気持ちがわかるよ」
「スマホのディスプレイ割ったトーク? に加われるよ」
「スマホの修理屋で修理をするという貴重な経験が得られるよ」
「メルマガやライティングのネタに使えるかもよ」
「もしディスプレイが割れてなければ、SAを出る時間が早くなって、何かの事故に巻き込まれたかもしれないよ」
 
そんなことを考えていると、家に着いた頃には、不幸の絶頂からは抜けていた。
「まあ、こんなこともあるさ。気分を切り替えよう」
 
その日はさっさと気分を切り替えて寝てしまった。
でも、次の日に新たなる決断を迫られることになる。
 
明るいところで良くみてみると、確かに数本の割れ目は入っているが、十分そのままで使えるレベルだ。
電車の中で、本当にバリバリに割れたスマホを使っている人もいるが、僕のiPhoneはしっかり見ないと割れていることには気づかないだろう。
「修理せずに、このまま使ってもいいのじゃないだろうか?」
 
修理代はAppleで修理すると33000円ほどである。しかし、保障は過ぎているし、Appleで修理すると、端末が入れ替えになってしまい面倒だ。だから、非正規の修理店に持ち込むのだが、それでも有機ELディスプレイということもあり、20000円くらいはかかりそうである。
そのまま使うのも、一つの手かもしれない。保護フィルムを張っていたおかげで、バリバリには割れていない。だから、指をケガすることもないだろう。
 
でも、いろいろ考えた末、結局修理することにした。
理由は自分の感情の問題である。
 
スマホは現代人にとって一番身近なものである。1時間で数回、一日で50回程度もチェックすると言われている。
そのたびに割れたディスプレイを見ていると、自分のテンションが下がるのである。
アフォメーションという、ポジティブな言葉を自分に見せて潜在意識に働きかけるという方法がある。一日数十回も割れたディスプレイを見るのでは、この逆効果が生じてしまう。
 
スマホを使うたびに、こんな言葉が自分に投げかけられる。
「お前はディスプレイを割ったんだ」
「お前はこの程度の人間なんだ」
このまま放置しておくと、一日数十回もそんなネガティブな刷り込みをされるわけだ。これはお金に変えることのできないデメリットだ。
 
修理代は思ったよりは安くすみ、16000円ほどだった。
まあ、これで自分の感情を落とさないのであれば安いものだ。というか、そう自分に言い聞かせる他ない。
でも今はiPhoneを使っても心を乱さない生活ができるようになった。だから良かったのだろう。
 
災い転じて福となす。思わぬアクシデントだったが、この経験や思考過程は必ず自分の人生に役立つだろう。そのための16000円だったのだ。
しかもこうやって、文章のネタにもできたし……。
 
 
 
 
***
 
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2021-05-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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