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身近な防犯対策はすっきりとした部屋にしておくこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:松浦純子(ライティング・ゼミ 平日コース)
 
 
ある晩、2階の寝室でベッドに入りウトウトし始めたそのとき、誰もいない1階の部屋からガタン! という大きな物音がして一気に目が覚めた。こんな時に限ってひとりだ。
 
「……泥棒? まさか!」
 
ただの物音であって欲しいけれど、あんなにはっきりした物音を「気のせい」にはできないだろう。安全を確かめなければ安眠できる訳がない。とりあえず手にはクイックルワイパーとゴキブリ用の殺虫剤を手に持ち、そろりそろりと階段を降りる。心臓は口から飛び出そうだ。
 
あれ? 本当に誰もいない? あの音の正体は?
少し落ち着いてきたが心臓のバクバクは止まらない。
 
玄関に一番近い部屋の電気をつけてみると、通販で購入した品物が入った段ボール箱が変な向きで倒れていた。ガタン! の原因はこれだったようだ。
 
「何なのよ、もう!」と苛立ちながら、どうしてそうなったのか確かめる。
処分しようと積んであった雑誌の上に箱が不安定においてあり、倒れたようだった。
 
入浴以外は全て2階で生活し、1階は使われない客室と、ほとんど物置と化した部屋だった。確かに部屋を見回すと、スペースがあるのをいいことに、どうでもいいようなモノがあちこちに置かれている。
 
「次の休みにこの部屋の片づけをするか」と呟いた。
 
そうだ、部屋はきちんと片付けておくべきと、あれほど思っていたのに。
年を重ねて怖いものが少なくなってきて、気が緩んでいたのだろうか。
わたしは、かつて聞いた2つのおぞましい話を、久しぶりに思い出したのだった。
 
学生時代のアルバイト先で一緒だった女性の家に泥棒が入った。
まあ、それ自体はさほど驚くことでもない。よくよく聞くと「うちも遭ったよ」と空き巣に入られた人は割といる。
けれども、それは私の想像をはるかに超えていた。
女性が帰宅し、荒らされた部屋を見てすぐさま警察に通報。そこまでは普通の空き巣被害だが、現場検証ののち警察にこう言われたそうだ。
 
「犯人は数日間部屋に潜伏していたようです」
 
指紋によれば、犯人は昼間、冷蔵庫の中の物を食べたり、牛乳を飲んだりしていたそうだ。そして夜になって家主が帰ってくるとベッドの下にぴったりと張り付いて過ごし、最後に部屋を荒らして出ていったのだ。
 
想像してみて欲しい。
自分が寝ているベッドの下に蜘蛛のように張り付いている泥棒の姿を。
これ以上の恐怖があるのか。
 
ただ、お互いが鉢合わせすることもなく、危害を与えられることや、暴力を振るわれることはなく、泥棒がそっと去っていったのが、本当に不幸中の幸いといえば幸いだった。
 
この話を聞いた当時、掃き出し窓に雨戸がないアパートの1階で一人暮らしをしていた私は、相当な衝撃を受けた。とても他人事と思えず、徹底的に断捨離をした。
 
ベッドの下に入れていた衣装ケースは処分。
クローゼットに入っていた着ない洋服も処分。
 
とにかく風通しを良くし、家の中に死角を作らないようにした。あまりにも怖くて、一時期は仕事に行く前には浴室、トイレ、クローゼット、キッチンのシンク下の扉と、玄関以外の扉という扉は全て開放し、帰宅するとまず浴槽の中のチェックに始まり、全ての箇所が無事かどうか確認するのが日課だった。
 
そして別の友人から、泥棒とは別の意味で恐ろしい話を聞いた。
一人暮らしをしていた友人は、平日の昼間、たまたま有給休暇を取って家でのんびりしていた。すると玄関チャイムが鳴ったが面倒なので居留守を使っていると、なんと「カチャ」とカギが回る音がして外から解錠されたという。しかし友人は、ドアチェーンをかけていたので扉は開かずに引っかかり、慌てて玄関に出ていくと、そこにはなんと、そのマンションの大家のオヤジが立っていたというのだから世も末だ。明らかに犯罪だが、友人は弁護士とも相談し、住み続けるよりは引っ越ししたほうがいいということで、敷金礼金を全て返金してもらった上で退去したのだが、こんなことが現実に起きている。
 
合鍵を持った第三者がそっと家に侵入して、わからない程度に物色して戻っていたら? と思うと気が気でなかった。
よくサスペンスドラマなどで、ドアと壁の間にテープを貼っておいて、侵入者の有無を確認するという手口がある。あれを応用して、わたしは外出時に玄関ドアと壁の間に髪の毛を挟み、もしも誰かが侵入したら一目瞭然でわかるような仕掛けをした。なぜならテープは万が一見つかって貼り直されてしまう可能性があるが、髪の毛なら目立たない。もしくは手芸用の透明のテグス糸でもいい。
さらに、部屋の中の扉をわざと中途半端な角度で開けておき、床には自分だけがわかる目印をつけ、もしドアが動かされたらわかるようにした。そんな仕掛けをしたものの、一度も怖い思いはせずに、徒労に終わったことは幸いと言えるだろう。
 
もっとも今は、ペット用の見守りカメラも多種多様あり、小型の防犯カメラも安価で販売されているので、そういうものを置いておくのも1つの案である。
考えたくないことだが、「帰宅した際、部屋になんか違和感がある」という人は、脅すわけではないが、その直感は当たっている気がする。このどれかを試してみる価値はあるのではないかと思う。
 
いずれにしても家が散らかっていると万が一何かされても、ビフォーアフターが気づきにくいのだが、整理整頓されていれさえすれば、少しでも何か異変があればすぐに気づくことができるのだ。
 
すっきりした部屋にしておくこと。
 
それは自分の気分を良くしてくれることはもちろん、本当に必要なものだけで生活することで、余計な買い物をすることも激減した。さらには防犯にも大いに役立っているということを、2つの話とセットで頭の片隅にでも置いておいていただき、もしもの際に何かのヒントになれば幸いである。
 
 
 
 
***

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2021-05-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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