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野球好きの行きついた先


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:橘薗 奈保(ライティング・ゼミ平日コース)

 

野球が好きだ。

高校野球もプロ野球も。

「次」がもう無い中で全身全霊をかけて勝負する高校球児には毎度泣かされるし、洗練された野球技術と鍛え上げた身体のプロには惚れ惚れする。

最近は特に、プロ野球の球団で応援している千葉ロッテマリーンズに注目している。昨年引退したばかりの井口資仁が監督になったからだ。

 

この井口資仁という人はまさに野球の神様に愛された人だった。

プロ入り初の試合で満塁本塁打(高卒ルーキーとして史上初)。MLB移籍後はワールドチャンピオンに2度も輝き、日本球界でも2度の日本一に輝いた。そして引退試合でも同点本塁打を打つ。

持ち前の勝負強さと努力によってデビューから引退まで記録を打ち立ててきた男だ。

そんな人が監督になるというのだから、期待しないファンはいないだろう。

今年こそロッテを優勝に導いてください……!

 

ところで、私は塾講師を8年間やってきた。

塾といっても様々で、集団塾もあれば個別塾もあり、はたまた最近は自立学習塾なんてのも流行っている。

講師も色々で、予備校なんかではその人自身のカリスマ性とトーク術で生徒を寝かせないような授業をする講師がいたり、個人塾では1から10まで丁寧に生徒に教える授業をする講師がいたり、大手の塾で営業電話ばかりかけていて授業準備の時間がほとんどない講師もいたりする。

生徒の未来を思い、生徒が1人の大人として社会に羽ばたいていけるならば、どんな講師であっても良いと思う。

 

では、私はどんな講師でありたいのか?

私が目指している授業の形は野球の試合であり,私自身はキャッチャー兼任監督でありたいと思っている。

野球は1チーム9人で行うスポーツで、攻撃の回と守備の回に分かれている。攻撃の回では全員がバッターボックスに立つ。誰もがその日のヒーローになるチャンスを持っている。

私の授業でも誰もがヒーローになるチャンスがある。授業中、全員一度は発言する機会があるし、自分の考えを試す時間もある。

 

そんな授業の中でなぜあえて「キャッチャー兼任」監督という立場でありたいのか?

まず、監督は選手の特性を見極め、練習計画を立て、選手の力を伸ばしていく。選手の力が発揮できるよう、戦術を組み立てる。まさに教師そのものだ。

さらに教師として千葉ロッテの井口監督を見習いたい点がある。

井口監督は「チーム内競争」を打ち立て、一軍と二軍の枠を撤廃した。ベテランだから必ず一軍に入れるという保証をなくしたのだ。その上、春のキャンプでは今まで分けていた一軍・二軍の宿舎も一緒にし、門限も撤廃した。禁止することをなるべく少なくし、選手の自己責任で動くように仕向けたのだ。

これは「君たちを信頼しているよ」というサインにもなるし、選手の自主性を養う良い機会でもある。

 

生徒の特性を見極め、学習計画を立て、生徒の力を伸ばしていく。新しいやり方を試しながら、生徒をがんじがらめに誘導せず、ある程度生徒任せにして「君たちを信頼しているよ」というサインを出す。

これだけでも十分理想とする講師像が出来上がる気がするが、そこにキャッチャーの要素が加わるのはなぜか?

 

監督をしているだけではフィールドの空気を読むことは難しい。

ピッチャーがマウンドに立っているときの心理状態。球のノビ、正確さ。敵チームのバッターの呼吸、苦手な球種。それらを一番感じ取ることができるのはキャッチャーなのだ。

そしてキャッチャーはピッチャーが投げた球を後ろにそらさず、確実に捕ることが重要だ。どんなにピッチャーが良い球を投げたところで、キャッチャーがそらせばランナーがいた場合、進塁される。そこで点が入って試合に負けたら勝利投手にはなれない。

またはこういったケースもある。ピッチャーが良い球を投げたところで配球が読まれているケース。

「次はカーブが来るぞ、来るぞ……」と読まれて打たれたのでは良い球も台無しだ。配球力もピッチャーの大事な資質だ。そのためにキャッチャーは相手チームの研究も欠かせない。

 

これを授業に置き換えてみよう。生徒が鋭い切り口の解法を思いついたとき、発言を拾ってその凄さを伝え、生徒がヒーローになるように仕向けていく。どんな良い考えでも、講師が拾って膨らませられなかったら……

周りにはなかなか伝わらず、他の生徒は「ポカン……」である。誰もが納得できるようなフォローが必要不可欠なのだ。

まずは常日頃、「こんな質問がくるかな? こんな答えが出たらどうする?」と何パターンもの生徒の発想をできるだけ予想し、切り返し方を練習すること。そして予想を超える質問が出た際に対応できる知識を身につけること。陰の努力が生徒を輝かせる。

 

昨今ではアクティブラーニングと言って子どもが主体的に学ぶ授業が推奨されているが、学校の教師も塾の講師もどんな授業でも輪の外にいてはいけないと思う。授業の輪の中で、生徒の良い発想や発言をアンテナを張って感じ取り、皆が共有できるようにフォローしていくのが理想だ。だからただの野球監督ではダメなのだ。

 

生徒の特性を見極め、学習計画を立て、生徒の力を伸ばしていく。新しいやり方を試しながら、生徒をがんじがらめに誘導せず、ある程度生徒任せにして「君たちを信頼しているよ」というサインを出す。そして自身も勉強を積み重ねながら、生徒と同じフィールドの中で生徒のキラリと光る発言を拾い、見ている誰もが納得できるようなフォローを入れ、生徒をヒーローに仕立て上げていく……。

つまり日頃から生徒観察、信頼関係の構築、自己研鑽、そして実戦での臨機応変な対応ができる人、これが私の目指す理想の塾講師だ。

 

ところで、野球界の中でも選手兼任監督というのは中々例がない。その上、キャッチャーと監督の兼任だなんて! 過去には野村克也(以下、ノムさん)や古田敦也、谷繫元信がキャッチャー兼任監督だったが、優勝はノムさんが1973年に成し遂げたきりだ。

 

私がそんな偉業を成し遂げられるかどうか……それはしばらく先のお楽しみだ。

 

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2018-02-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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