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メディアグランプリ

人生を変える「ライティング・ゼミ」


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:北古賀昌子(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
まずい……実にまずい……。
奥の部屋に進むと、今か今かとゼミが始まるのを待つ人達が座っていた。私はその部屋に入った途端、足が一歩も動かなくなってしまった。おろおろしていると「どうぞ、お好きな所にお座り下さい」と、優しくスタッフの方に声を掛けられた。もしかして見透かされたかも知れない。
 
初めて聞く書店の名前だった。歩きながら探していると、思い切り予想を裏切るような小さな、おおよそ書店らしくない構えの店が見えた。外から上を見上げると「天狼院書店」と小さな看板があった。
店にたどり着くまでに、不安な気持ちがなかったわけではない。だって、ライティング・ゼミだなんて大層なものに参加しようなんて、自分でもどうかしてると思ったほどだし。
階段で2階に上がり、おしゃれなドアを開けると、すぐに明るい笑顔でスタッフが迎えてくれた。そしてゼミ会場に通されたのだけれど、いきなり金縛りにあったかのように体が硬直してしまった。
どう見ても私は最高齢だ。しかも、雰囲気で解るこのアウェイ感。とんでもなく場違いに来てしまった気がする。
 
スタッフに促されて、結局私は目の前にある出入り口近くの椅子に座った。足が動かない以上、他に選択など出来なかった。
会場は机で二つのグループに分けられていて、私の座った場所は私を含めて4人のグループだった。お互いの紹介をすると、若くて奇麗な女子二人は、会社から勉強に行くようにと勧められて来たとのこと。可愛い子供を同伴したママは、会社を経営していると言っていた。もう一つのグループも真剣そのもので、静かながらも何だか迫力がある。
私はというと、ただちゃんと文章を書きたい、今までの伝わらない文章を伝わるようにしたい……という思いだけでここにやって来た。
あぁ、このとんでもないアウェイ感をどうしてくれようか。
目の前の小さな女の子の可愛い仕草だけが、緊張している私の支えになっていた。
 
もともと、文章を書くのは得意ではないが嫌いではなかった。というか、大袈裟だがそれに救われた時期があった。
私の息子は「自閉症」という障害を持っている。今はもう成人しているが、まだ学校に通っていた頃に学校の指導の先生から、毎日の問題となった行動の記録をノートに付けるように言われた。
パニックを起こしたことによる破壊、他害、自傷、交通事故、都市高速侵入事件、家からの飛び出し、2階からの飛び降りなどなど、もうその息子のやらかしの内容に、今読んでも泣けて来るほどだ。
当時、息子がやっと寝静まった夜中に、これを毎日毎日書くのがしんどかった。拷問のように思えた。
文字は殴り書きだ。ただただ起こったことを書き出していて、なんだか文章として体をなしていない。
私が先生だったら、こんな辛いことは今すぐ止めていいと言うのに。
けれど、徐々に考えは変わっていった。また翌日も息子と向き合うための、気持ちのリセットの役割をしてくれることに気付き始めたからだ。
文字にすることで、私はその時の思いも吐き出していたのだ。
 
でもこれは記録であって人には伝わらない文章だ。人に伝えようとして書いたものは、息子達のための陳情文がある。親亡き後のグループホームについてや、支援者の育成に予算を付けて欲しいなど、親達のグループで色んな文章を提出した。
でも、相手からの返事はいつも「大変ですね」「ご期待に添えるように努力します」などという、全く期待に添えていないものばかり。相手の気持ちが動くことなどなかった。
伝わらない、伝わらない、伝わらない!
何度悔しい思いをしただろう。
 
ゼミの内容は、ABCユニットというものを制すれば、様々なことを制することが出来るというものだった。ライティングもその一つになるらしい。ワークショップでも私は的外れな回答を導き出していて、ようやく他の人の発表を聞いて、なんとなく解るという鈍さだった。
しかし、これは理解というより体得するものらしい。しかも、4ヶ月間訓練すれば何とかなるらしい。
 
私でも何とかなるのだろうか。その頃には人に伝わる文章を書ける人になっているだろうか。
時間が経つにつれて、4ヶ月先の自分を想像出来そうな感覚になって来た。
そうだ、その先の自分を実現するために、私は書こう。
 
ゼミが終わって椅子から立ち上がると、ようやく店内を見渡す余裕も出て来た。そして「次もここに来れそう?」と心で自分に聞いてみた。
答えは「来れる!」だ。
 
登って来た階段を今度は下りながら、私は自分に言い聞かせていた。4ヶ月後の自分は、今日の私ではないよ、と。今日のゼミで、私は劣等生であることも解った。それでも4ヶ月後は変わっていたい。
まずは、誰も訪問しない自分のブログを育てよう。隣の人が、最後まで読んでくれるものが書けるようになろう。
そして、いつか色んな人達の声を拾って、伝わる文章を書けるようになろう。
たくさんの人達に読んでもらえるようになれば、それが陳情文ではなくても、考えてくれる人達だって増えるかも知れない。
 
そうだ、そういえば忘れてはいけないことがある。
このライティング・ゼミの募集タイトルの頭に付いていた「人生を変える」という一文。
将来の自分にガッカリしたくないからこそ、この一文はこれからの4ヶ月間、私を支えていくだろう。
 
私、人生を変えます。
 
 
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-02-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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