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メディアグランプリ

目立たない野望


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:百瀬裕美(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
長澤まさみが主演の映画を観てきた。「50回目のファーストキス」である。
題名からして、どんなストーリーなのかがわかってしまうところはダメダメポイントである。
なのに、である。私はこの映画にうかつにもうっとりしてしまった。観終わったあと、しばらく考え込んでしまうほどであった。
「あんなにきれいだったっけ?」
長澤まさみがすこぶるよかったのだ。露出も多めでなんだかヒットを狙っている感もあった映画作りであったが、それすべてを長澤まさみの透明感が中和させた。
一緒に観に行った友達がため息きながら、ぼそっと言った。
「なんか、透きとおってた」
映画の中で、ぐふっと笑いながら肩をすくめたシーンで、2人ともノックダウンだった。生まれたてみたいなオーラが出ていた。
 
女性というものは、物心ついた時から、着飾るようにできているのだと思う。小学生も高学年になると、色付き香り付きリップクリームをつけはじめる。リップがほんのり紅色になり、大人の仲間入りをした気分になる。中学校ではひとクラスの1/3くらいがお化粧をはじめる。もちろんヘアスタイルはばっちり決めて登校する。高校生にでもなろうものなら、そんじょそこらの大人女子にも負けない色気まで出せる子もいたほどだ。
成長すればするほど、色んなものを塗って重ねて、時間をかけて素の自分からできるだけ離れようとする。それがきれいになることだ、といわんばかりに。
きっと、誰にもそんな自分に気が付き、ある日どこを目指せば良かったっけ、と立ち止まったこともあるのではないか。
私は大学生の時にまず、そんなポイントを迎えた。ロングヘアーにして、ヒールをはきはじめ、ちょっとばかりメイクはクレオパトラばりだった。ネイルの色を決めて、ヘアスタイルを決めて、メイクして、おしゃれして。精一杯自分のスペックを超えようと頑張るのだけれど、おおよそ失敗に終わっていた。街を歩きながら、ウインドウに映った自分が全然かっこよくなかった。
こんな経験、だれでもあるのではないだろうか。頑張った感がそのままオーラになって、それに気が付いた瞬間である。
ましてや透明感を醸し出すって、どうしたらいいのだろう。本当に難しい。本当に透明だったら、うつくしさが人に見えない訳だしね。
 
先日久しぶりに会社の廊下で、どこかで見た顔とすれちがった。
「や、元気だった?」
その言葉に一応会釈をしてみたけれど、誰なのかわからない。私を見つめる眼が、懐かしいと言っていた。脳中に検索をかけてみるけれど、該当者なしだった。その場の雰囲気をこわしたくなくて、力いっぱい目をほそめて笑って通り過ぎようとした。
「いやー、久しぶりにね、日本に帰ってきてさ」 
一緒にいた同期の彼女の肩をポンポンとたたいて、がはがは笑う紳士。
「遠くの方から、なんかオーラがある人を見つけて。目を凝らしたらさ。いやー、嬉いねぇ」
一緒にいた同期の子が笑う。 その紳士は彼女しか見ていないことに気付いた。 
「でもさ、相変わらず。いい感じだな、君は」
哀しいことに、一度も私の顔を見てくれない。
「どうせ、思い出せない殿方だし、圏外だし」
自分をなぐさめながら、彼女の横顔をながめた。
もうすぐ昇格する彼女は確かに輝いていたし、40歳をすぎているのに、まったく外観をあきらめた感がない。かといって、すごく頑張っている感もない。目はつぶらで美人というよりはかわいらしい感じ。きれいに塗られたピンクベージュのマニキュアが手を動かすたびに妙にきれいな風がふいた感じがした。
「ひゃっ」 どきっとして、叫びそうになった。このオーラが遠くまで届いていたのか。
 
あなたの周りにも、こんなきれいさを身にまとった女性がいませんか? 
「どうやって培って、育てて、自分のものにしたのだろう」
何回つぶやいたかわからない。
マネできたらいいのだけれど、どうやってマネしていいのかすらわからない。それでも、周りにそんな女性がいたら、絶対に仲良くなろう。きれいな人はすごくきれいになりたいと実は頑張っているにちがいない。けれど、それを人に感じさせない天才なのだから。その天才のそばにいていろいろと教わりましょう。しっかりと彼女を観て、いいと思うところは全部マネしてみましょう。マネをしているうちに、あなたらしいオリジナルなところが出てくるから。
 
自然さと、何気ない所作の積み重ねが、きっと明日のオーラーを作ってくれる。世界中のみんなの願いは、きっとすてきなオーラを身にまとうことなのだと思う。何色のオーラだったらいいのか、まずは決めてみましょう。メーガン妃か、キャサリン妃か。それによって、何を付け足したらいいのかも変わってくる。誰を目指したらいいのかもわかってくる。どの天才に教えをこうのがいいのかもわかってくる。
自分でもうっとりするオーラが自然にでてくる人になれたら、自分の人生、成功したようなものじゃない?
そしていつか周りに言わせよう。
「なんかさ、最近いい感じになったよね。 自然な感じだし」 
そっと、こっそり、こんなオーラを身にまとおうじゃありませんか。

 
 
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2018-05-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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