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「スタンド・バイ・ミー」が思い浮かぶ本


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記事:村人F(リーディング倶楽部)
 
 
「子どもが体験するべき50の危険なこと」
この本のタイトルを見たとき、僕の頭には映画「スタンド・バイ・ミー」が浮かんでいた。
 
線路の向こうにある死体を探し、子どもたちだけで歩いていく。
不謹慎なんだけどドキドキするような冒険。
それを描いた傑作だ。
 
ただ、大学時代の僕にはそこまで面白いと思えなかった。
ポケモンなど多くの作品に影響を与えた、みたいな前情報もあって期待値が高すぎたのかもしれない。
それ以上に死体を見に行くという動機に、ピンと来ていなかったのが要因に思える。
 
しかし、「子どもが体験するべき50の危険なこと」という本のタイトルに惹かれた僕は、彼らの冒険の理由をようやく理解できた。
 
本書は文字通り、子どもが体験するべき50の危険なことを書いた本だ。
もちろんこのご時世に出している本だから、手順通りにやればケガをすることもない安全なことが書いてある。
ただ「やりを投げてみよう」、「瞬間接着剤を指にくっつけてみよう」、「キスであいさつをしてみよう」のように、一歩間違えたら結構な痛い目を味わいそうなことが揃っている。
この絶妙なスリルのある挑戦を50個記したのが本書だ。
 
なぜ僕がこの本に惹かれたのか。
それは「危険なこと」が持つ甘い香りのせいだろう。
 
いつの時代も「危険だからやめなさい」ということには、ついやってしまいたくなる魔性の魅力がある。
1メートルくらいの隙間をジャンプして度胸試しをしたり、押すなと言われたものを押してみたり。そういうことに抗えない部分が人にはある。
 
きっと、みんなが「スタンド・バイ・ミー」を絶賛しているのも、これをよく理解しているからなのだろう。
そうした目線で映画を見直せば、僕も彼らの仲間に入れると思う。
 
さて、本書には次の問題提起がされていた。
「危険なことを徹底的に取り除いた環境が、子どもたちのためになるのだろうか」
 
現代は、危険を避けるため多くの工夫がされている。
GPSで迷子になってもすぐ見つけられるようにし、ちょっとした刃物でもケガしないような丸みを帯びているなど、それらは多岐にわたる。
 
もちろん子どもが危険に遭わないようにすることは大人の義務だ。
それは本書も同じ意見を持っている。
しかし、それがあまりにも過剰になっていないかと懸念している。
そして、これによって子どもが大人になっても危険のない生活を歩めるのか。そんな問いかけをしている。
 
言われてみると、危険なことから学ぶことって結構あると思う。
例えば、自転車に挑戦するときがある。
これも最初のうちは危険だらけだ。
乗れるまで擦り傷をいっぱい作るだろうし、町中を走る際は車や人にぶつからないよう神経を使わなければいけない。
 
ただ、これを乗り越えた先に得るものはかなり多い。
自転車に乗れるようになった自信、バランス感覚、交通ルールなど、大人になってから常識と言われることがいっぱい身につく。
これらは危険という理由で避けるにはもったいない重要なことだろう。
 
それ以上に大事なのは、「危険」の判断基準を学べることにある。
 
全速力で漕ぐとぶつかったときの衝撃が大きい。
タイヤがパンクするとコントロールできなくなる。
ヘルメットをしないと、頭をぶつけたときに死ぬかもしれない。
 
このような本当に危ないことは、それに近い体験をしないと実感できない部分もあるのだ。
そうなると、危険を避けすぎるのも考えものだなと思う。
 
こういうときは本書がとても役に立つ。
もう1つのテーマが、「危険」について考えることだからだ。
 
チャレンジ項目は、全て大人と一緒に、手順通りにやることを推奨されている。
ただ、この本に興味を持つような子どもが、それを守るはずがない。
本書のよいところは、それを見こして本当に危険な目に遭わないよう設定されていることだ。
どんなケガの危険性があるか明記しているし、車を運転するような法律ギリギリのことは、大人がいなければ絶対にできない。
このように、危険なことから受けるリスクを小さくしているのだ。
 
そして、科学実験のように気付いたことを書くメモ欄もついている。
これを元に考えれば、なぜ手順通りの場合は安全にできるのか、ここから何が変われば本当に危ないのか考えることができる。
こうして養われた危機管理能力は一生の武器になるはずだ。
 
将来子どもができたなら、僕はこの本と「スタンド・バイ・ミー」を小難しいのが並んでいる本棚に仕込んでやりたい。
こいつらを彼に見つけさせたいのだ。
 
そのとき目を輝かせていたら、ニヤニヤしながら言うわけである。
「危ないけどやるの~?」と。
 
こんな妄想がはかどる本だった。
 
 
 
 
***
 
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2021-05-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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