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大量の服を手放して、私が得たもの


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ろびん(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「服はいっぱいあるのに、着る服がない!」
多くの女性が体験済みであろう、この現象に私もどっぷりとハマっていた。たぶん、その中でも私はなかなか重症だったと思う。
 
毎日の服選びは、もはや発掘作業だった。お目当ての服は全然見つからないのだ。クローゼットはパンパンで、服と服の間隔が狭すぎる。そのせいで、ある服を引っ張り出すと、他の服も一緒に飛び出して出てきたり、しわくちゃになったりしてしまう。そうやって、クローゼットがごった返しになった後、悲劇に気が付く。
そう、その日着たい服に限って洗濯中なのだ。あぁ、もうイライラMAX! 仕方なく別の服で、ああでもない、こうでもない、と試着を繰り返す。気が付けば鏡の前で1時間近く経って、へとへとに。もう外出する気が失せてくる。いっそのこと、裸で出てやろうか!
 
しかも、着たい服がないから、また服を買いに行く。また服が増える。すでにクローゼットにはハンガーをかける場所がない。冬物を入れるタンスもパンパン。どこに置こう……。片づけるのが億劫で、その辺に紙袋のまま置いておく。めちゃくちゃジャマだ。
なんとかタンスに文字通り押し込むと、そのせいで服がシワシワに。着ようとしてもこれじゃあ外に出れない。またストレス! それでも、着る服がないとまた嘆く……そんな悪循環の繰り返し。
 
ファッションが好きなはずなのに、悩みの種もファッション。
なんでそんなバカなことをしているんだ、というのは今になって分かる。当の本人にはその理由がまったく分からないものなのだ。人からダサいと思われないために、人からオシャレだと思ってもらえるように、私はもがいていたのだ。
 
でも、繁華街を歩いていて気付いたことがある。
ほとんどの人は、オシャレじゃない。いや、ほとんどの人の服は私の好みじゃない。
え、そこにフリフリ付ける? とか、なんだか安っぽいな~、とか。なんとなく組み合わせが惜しい気がする、とか。ストレートにダサいな……とか。
 
他にも、最近シンプルな服を着ている人が増えたと思う。誰もが知る赤と白のロゴのアパレルチェーンのチラシなんて、ザ・シンプルだ。無地のTシャツにジーパンとか、
清潔感もあるし、統一感があって。なんだかオシャレに見えてくる。うん、シンプルも悪くないんだよな。
 
……あれ、私もそんなに頑張らなくていい気がしてきた。ファッションってそもそもは自分が好きなように着たらいいのに、いつしか他人の目をばっかり気にしていた。同じ服や組み合わせばかり着ていると思われたくなかった。なんとなく、自分が低く評価されるのが怖かったのだ。私は自分に自信がないことを言い訳に、それを服の数でばかり埋めようとしていたのだ。
 
それでも、たぶん、この街行く人たちにとっても、私がいくら好きな服を着てもオシャレには見えないし、そもそも他人の服なんて興味がないのだ。だったらなおさらだ。
他人や流行なんて気にせず、私は好きな服を着ればいい。
 
タンスとクローゼットから全部の服を引っ張り出してきた。
そのなかでもほとんどのが、
「いつか着る!」のいつかが来ていない服や、そもそも存在すら忘れ去られていた服だった。
チクチクする服、サイズが合わなくなった服、もう流行っていない服、セールでなんとなく買った服、
なんとなく似合わない気がする服……
 
これから着るかもしれないとか、まだ一度も着ていないのにもったいないとか、買った時高かった……とか。そんな未来や過去のことをあれこれ考えてもまったく進まない。思い切って、引っ張り出した服の中から、ふだん着ているものだけクローゼットに戻した。すると、クローゼットはすっからかん。
 
「え? これだけ?」思わず声が出た。
私はそれだけ自分にとって不要なものばかりため込んでいたようだ。
45ℓのゴミ袋4袋がパンパンになった。なんだかもったいないような気もしたけれど、スッキリした気分でもある。私のもとに来てくれてありがとう。雑に扱ってばかりでごめんなさい。さようなら!
 
大量の服と引き換えに、私が得たものは、とっても豊かな時間だった。
朝はお気に入りの服ばかりなので、服の発掘作業は不要になった。おかげで直前まで寝ててもいい。
トイレなどで鏡の前に立ってみても、自分のお気に入りだからテンションが上がる。
家にどんな服があるか分かっているから、必要最低限のものしか買わない。
わざわざセールに足は運ばず、家でゆっくりしている。
自分でもびっくりするくらい、毎日がめちゃくちゃ快適になった。
 
それだけではない。
服に使わなくなったお金で、おいしいものを食べに行ったり、プチ旅行に出かけたりする余裕もできた。
なあんだ。こっちの方が断然幸せじゃん。
 
なんとなく、その場で消えてしまう体験よりも、モノにお金を使ったほうが、得するような気がしていた。でも、それはまったく違った。服を手放して私が気付いたことは、今の楽しさや快適さを追求し続けることなのだ。あの時、着たくて買った服。いつか、着たくてとってある服。そのせいで、今の自分がどれだけ不幸になっていたか。
 
モノを持つということは、お金と時間、場所や快適さを引き換えにしている、とするならば……
机の上、洗面所、本棚に目をやった。うん、モノがまだまだ多いな。
私の断捨離は、始まったばかりだ。
 
 
 
 
***
 
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2021-08-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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