fbpx
メディアグランプリ

M-1グランプリで感じた親近感


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:川端彩香(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
ここ数ヵ月、私は悩んでいる。
転職をするかしないかで悩んでいる。
 
仕事が楽しくないわけじゃない。ただ、30歳を迎えるにあたって「このままでいいのか」と考えるようになった。
 
私は今、メーカーの営業職をしている。もともとその業種にものすごく興味があったわけでもなければ、営業なんて職種は私が一番やりたくなかった職種だった。でも前職を含め、業種は変わったが、私はなんだかんだ6年半ほど営業職として働いてしまっている。
 
私、このまま、この会社でずっと働くの? ずっと営業? このままでいいの? 本当にやりたいことは? 私は何に興味があるんだ? というか、何ができるんだ? 考え出すと止まらなくなった。
好きで好きで仕方がない! という仕事でもない。一度考え始めたら、働くのがどんどんしんどくなってきた。毎週日曜の19時くらいになると、翌日から始める仕事のことを考えて憂鬱になってくる。
 
あー、明日からまた働かないといけないのか。辞めるべきなのか? 次なにをするかも決めずに? やりたいことも、まだぼんやりしているのに? 一人で住んでいる。そんな無鉄砲なこともできない。お金は必要だ。貯金は少しあるけど、ちょっと頼りない。じゃあ働かないといけない。じゃあ明日も会社に行かないといけない。あー、嫌だ。しんどい!
 
でも今日の日曜は少し違う。毎年、年末頃に生放送で放映される、M-1グランプリがある。
 
昔からお笑いが好きで、特番でやっている漫才番組や、バラエティ番組をよく見る。ショーレースも見る。
 
家に一人でいると、ふさぎこんでしまいがちになる。でもお笑いは、一人で家にいても、ネタを見ているだけで笑うことができるから好きだ。しんどくても、辛くても、お笑いを見ている間はそのモヤモヤとした感情を忘れることができる。現実逃避をさせてくれる。
 
ショーレース直後は、ネットにいろんな意見が溢れる。
優勝したコンビに対するお祝いコメントもあれば、「こっちの方が面白かった」とか「あのコンビに優勝してほしかった~」とか、批判的なコメントもある。
でも、決勝にコマを進めるくらいだから、コンビそれぞれの笑いの種類や、人それぞれの好みはあるだろうが、全組おもしろいのだ。今年もよく笑った。毎回楽しい時間をくれる芸人の皆さんには、ありがとうと言いたい。
でも、毎年楽しく笑わせてもらっているが、今年は視聴していて、なんだかいつもと違う気持ちになった。
 
ファーストラウンドで各コンビの漫才前に流れる、ドキュメント調の映像。なぜその相方とコンビを組んだか、今までのM-1の結果、今年もM-1に向けてどんな準備をしてきたか、どんな思いで臨んでいるか。1分あるかないかの映像にすべて詰め込まれていた。
 
決勝に進出したコンビの中には、テレビで見かける人たちが少なくなかった。無名じゃないし、もうメディアに露出もしていて十分なんじゃないかと思ったりもする。それでも、M-1にかける思いは特別で、決勝に勝ち上がったコンビだけでなく、参加したコンビすべてが、この一年を並々ならぬ思いで過ごしてきたのだろう。かけられるだけの時間を、M-1という舞台のための準備に充ててきたのだろう。そんなことを短い映像を見て感じるのだった。
 
すごいなぁ。羨ましいなぁ。素直にそう思った。ただ「おもしろい!」と笑って楽しんでいただけのM-1の見方が、少し変わった。それは、昨年までと比べて、私の心境にも変化があったからというのもあるだろう。
 
1年間だけじゃない。何年もずっと、年に1度しか開かれない大会に望みをかけ続けて、そこに向かって走り続けられるのか。一人だけじゃなくて、相方と一緒だから、周りで支えてくれる家族や友人、一緒に頑張れる仲間がたくさんいるからなのか。無名のコンビにとっては特に、一夜で翌日からの仕事量や収入が変わる転機になるからなのか。
もがいて、もがいて、もがき続けて、優勝できなかったら、またそこから翌年に向けてもがいていく。しんどそうだな、と他人事だが思うのだ。
 
それでも。
 
それでも、それだけ熱中して人生をかけるほどのめり込むものがあることが、素直に羨ましい。私も何か、そういうものを見つけたい。芸人さんが漫才やコントにかける情熱と同じように、情熱をかけられる何かを。寝る間も惜しんでも研究し続けたり、あーだこーだ考えたり、そういう夢中になれる何かが欲しい。そして、そうやって生きていきたい。
 
今も仕事に対するしんどい思いは変わっていない。このままでいいのかという、ふわっとした不安も拭えていない。特に何かが見つかったわけでもない。そして、明日からまた働かなければいけない。
 
でも、芸人さんたちを見て「もがいているのは私だけじゃないんだ」と思えた。だから明日は、いつもの月曜よりは、なんとなく清々しい気持ちで出社できる。
 
……と、思う。たぶん。
錦鯉のお二人、おめでとうございます。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2021-12-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事