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自給自足

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:やまちょ(ライティング・ゼミ12月コース)
 
 
歴史は繰り返される。まるで 10 年前の自分を見ているようだった。
氷点下を記録する厳しい寒さが続く
迫るくる月末の口座の残高に不安を覚え
彼は事務所を訪ねてきた。
 
「春までこの町で暮らせそうにないです。何か仕事はありませんか?」
 
事務所に入るなり、早々にアウターを脱いだ彼の
顔は赤らでいた
それもそのはず、自転車で片道50分をかけて面接にやってきたのである。
自転車など見かけたことがないこの町
何か特別な理由でもあるのかとたずねたところ、免許証の更新をうっかり忘れ失効中
今後も取る予定はないとのことだった。
 
更に話を聞くと
田舎に来て3ヶ月の彼は
自然があれば自給自足して、あくせく働かなくても生きていけると思っていた
 
都会でロボットのように働くことなんかもう二度としたくない
辛いことが積み重なって仕事も辞めた。
都会には帰るところがないと
 
わからなくはない
 
私も 10 年前、夢を描いて東京を目指していたが
ひょんなことから導かれるように妻の実家の岡山県に拠点を置くことになり
早10年
田舎は、豊かで食料が自給出来れば死ぬことはない。
お金がなくても生きていけると思い込んでいたタイプだから
彼の気持ちに共感する部分ががるが
自然があってもそれだけでは、どうにもならないことを今は知っている。
 
車もなくてよい、コンビニもいらない
貨幣経済にもうんざりだなんて思っていた
 
田んぼと畑があれあば生きていける。
水は豊かに流れ渇くことはない
無限の可能性を感じていた。
 
途絶えることのない沢の流れを見て、子供のようにワクワクしていた。
石を積み上げ水路へ水を引き込む、ため池でヤマメの生態観測
とっくに夏は終わっていたが
私の夏休みには終わりがないように思えた。
 
 
しかし、その日々も長くはなく
あっというまに現実がやってくる。
 
人間が冬支度などしていなくても容赦なく来る、当たり前のことだけど夏休みのあたまのなかには冬の予定などない
そしてその時、自然の厳しさを知るのです。
 
私は築百年の茅葺き屋根にトタンをかぶせた百姓の家に住んでいたも
のです。
まぁ、立派なんですが、やはり劣化とゆがみがで、建具はガタガタで隙間風だらけ
お風呂に入ることも億劫になり、
隣の部屋に行くこと、億劫に、
いつしかこたるから出れなくなり寝る時も、ことつが日常化して
下半身がこたつと一体化するようなケンタウルスの夢も見ました。
 
そう、今も部屋の外を見れば雪景色、
温かい部屋から見れば美しい景色ですが、
 
家の中も同じ氷点下だと地獄のようにしか見えません。
春がいつ来るのか、そう思いながら過ごす日々
こんなに春が待ち遠しいと感じたことはない
 
きっと彼も今春が心待ちにしているとこに違いないことだけは分かる
 
面接に来た時に、冬は都会に出て働き
また春になれば戻ってきて暮せばいいのではと提案したものの、都会には戻りたくないの一点張り。
 
冬の田舎には仕事はない
夏は農業も盛んで収穫時には、人手が足りず都会から人を呼ぶほど忙しいが
冬はない
みんなひっそりとしていて外で仕事をしているひとなど見かけない
雪に覆われた地に仕事などないのである。
 
一面雪で覆われた景色にあるのは、鹿の足跡ぐらいしか見つけれません。
 
「自給自足」この言葉に憧れ田舎にやってくる人は多い
 
自分の食べるものを自分で作る。
自分の畑で取れたものを晩御飯に食べるのはこの上ない贅沢であるが
 
今の時代食料だけを作ることだけが全てではない。
 
 
電気を使えばお金がいる。
 
 
スマートフォンを持てば通話料がいる。
かつては 農地と体力があればどうにかなったのですが、
今となればこの2つがあってもどうにもならないのが世の中です。
お米で支払いできる場所はなく、電子マネーが普及している田舎でも
現金かPayPayとなっていてスマホがなければいけないそんな時代です。
 
自給自足とは
 
自分が必要なものを生産して、それだけで満ち足りた生活を送ること。
 
と辞書には、あるが食だけが自給自足に勝手に紐づいているように思う。まぁ、食さえどうにかなれば餓死することはないが、この国に生まれたら税金や年金と金とつくものも支払わなければならない。若いと馴染みがないから見落としがちかもしれないがこの国で生きるとはそういうこと。
 
本当の意味での自給自足とは、どこの地に身を置いたとしても、自ら必要なものを手に入れることができるスキル、それは野菜を作ることと同じようにお金も作ることができる能力や人間関係を持っているということだと思っている。
 
野菜と同じようにお金を自給自足できるようにならなければならない。
 
「仕事ありませんか?」
 
では、到底自給自足とは言えない。
 
 
いきなり収穫などできないのだから、
 
春になったら種を蒔いててほしい
 
 
 
 
***
 
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2022-01-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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