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メディアグランプリ

心を掘り起こせ~メモ魔の祖父と日記帳~


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:Allie(ライティング・ライブ東京会場)
 
 
12月に受講し始めたライティング講座も残りわずか。そろそろネタ切れとの勝負になってきて、何か記事になることはないかと日々考える時間が増している。記事になりそうないい素材はないだろうか。何かライティングに適した出来事はなかっただろうか。私にとって「書くこと」とはどんな意味があるのか。なぜ「書くこと」にあまり抵抗がないのだろうか。思い浮かぶまま思考を漂わせていると、ふと2つのことが頭に浮かんだ。メモ魔だった祖父と自分の日記帳のことだ。
 
他界してずいぶん経つが、母方の祖父は常にメモ帳とペンを持ち歩き、呼吸をするように「書くこと」を日常的に行っている人だった。ニュースを見ていて話題になっていたことや自分が忘れたくないこと、私との会話で出てきた聞いたことのない若者言葉など、とにかく何でもメモをしていた、という印象が強い。
 
特に記憶に残っているのは、居間の壁に貼られた、大きなお手製の「大相撲勝敗表」だ。祖父は相撲が好きだったので、毎回相撲のシーズンになると自分で東西力士の一覧表を作り、日々勝敗を記入していたのだ。白丸は勝ち、黒丸は負け、三角は引き分け、「休」は休場。祖父は独自のルールで記号を使い分けて、見事な一覧表を作成していた。
 
私の両親は共働きで帰りが遅かったので、学校から近い母の実家で親の仕事が終わるのをよく待たせてもらっていた。土曜日はピアノのレッスン後に母の実家で親の迎えを待つのがいつものパターン。祖父を訪ねると、ちょうど相撲中継が始まる時間だ。祖父と2人で相撲を見ながら親の迎えを待つというのが、当時小学生だった私の毎週土曜日の過ごし方だった。毎週見ていれば、当然ながら相撲に詳しくなってくる。いつの間にか勝敗表を見ながらこの力士は強いね、とか、そっち力士は休場だね、と祖父と話し合えるようにもなっていた。
 
祖父から「書くこと」について具体的に何かを教わったわけではない。でも、お手製の勝敗表に楽しそうに結果を記入している姿や、相撲を見ながらメモを取ったり、ことあるごとに何かを書いたりしている祖父の姿は小学生の私にはとても印象的で、「私も何か書きたい」と思わせる力があった。
 
私も祖父のように何か書きたい。そんな風に思っていた頃に、通っていたピアノ教室の発表会があり、参加賞としてタイミングよく日記帳をもらった。ピアノの形をした錠と音符の形をした鍵がついている手のひらサイズのものだ。何かを書きたくてモヤモヤしていた私にはまさに渡りに船である。誰に強制されるでもなく、いつの間にか祖父を真似てその日記帳に身の回りのことや自分の思いを書き込むようになっていた。大した内容でなくても「書くこと」が楽しくて、頻繁に日記帳を開いていたように思う。
 
学生時代、日記帳は自然と自分の内側にたまった言葉や思いの吐き出し場所になった。何か出来事が起きて感情が高ぶった時や、やり場のない思いを抱えた時は日記帳を開いて思い浮かぶままペンを走らせる。不思議なもので、ひととおり吐き出してしまうと勝手に手が止まるのだ。この頃の自分は、感情的な書き込みが目立つ。
 
引っ込み思案だった私だが、留学したり社会で働くようになったりしてそれなりに揉まれてきた(と思っている)ので、昔と比べれば今は言いたいことも言葉にできるようになった。日記帳を開く機会はずいぶん減ってしまったものの、手元には置いている。ライティング講座を受けて日記帳の存在を思い出したので、久々に手に取ってみることにした。
 
するとネタ切れとはほぼ無縁かのように、若い頃は2~3日に1回は何かを書いていた。それほどに感情のやり場に困ることが多かったのか? どんだけ繊細なんだ、自分……とも思えたが、日常の小さなことに対しても心を動かしていた(動かされていた)ということなのだろう。
 
デスクワークで凝り固まってしまった肩甲骨のように、経験が増えるうちに心の可動域が狭くなり、何に対しても反応が鈍くなってしまった気がする。でもライティング講座というストレッチ運動を日常に取り入れたことによって心の感度が上がり、少しずつではあるが、日常で起きたことに対して自分がどう思ったのか、ということを見逃さずに、一歩踏み込んで考えられるようになってきたように感じる。
 
ライティング講座を受講しなかったら、祖父がメモ魔だったことや自分が長年持っている日記帳のことなんて思い出さなかったかもしれない。いや、思い出したとしても、そのままただの記憶としてスルーしていただろう。講座を受けたおかげで、自分の中にある経験を別の角度から見たり考えたりできるようになってきたので、書いてみようという気になった。きっと、記事のネタは自分の中に山ほど眠っている。ラストの投稿までに心の感度をもっと上げて、眠っているお宝をぜひ掘り出したいものだ。
 
 
 
 
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この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2022-03-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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