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メディアグランプリ

ゴールデンウィークの楽しみ方は遠出だけではありません。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:今村真緒(ライティング・ゼミNEO)
 
 
今年は3年ぶりに行動規制のないゴールデンウィークということで、各地に旅行へ向かう大勢の人たちのニュースが流れている。人の流れが増えればその後はと心配する声も聞かれるが、ニュースで見る人々の顔が心なしか明るいのは気のせいだろうか。
 
いつまで続くか分からないコロナの影響で、きっと人々の心には疲れが蓄積しているのだろう。旅先へ開放感を求める気持ちもよく分かる。とはいえ、一斉にみんなマスクをして周囲に配慮しながらの旅行ではなく、堂々とマスクなしで笑顔の思い出をカメラに残せるような旅ができるようになればと思う。
 
ゴールデンウィークにはどこかへ出かけたくなるものだが、我が家は今年も通常の休日と変わらず特別感がない。サービス業の私は仕事がゴールデンウィークに丸々休みではないし、暦通りの休日の夫に合わせてちょっと外食をしてみたり、休みが合う日にドライブに行ったりするくらいのことだ。東京にいる娘も帰省しないでアルバイトを頑張るらしいので、私たち夫婦の生活は本当にいつもと変わらないのだ。
 
平日に一人で家にいることが多い私は、よくYouTubeで音楽や動画を流して家事をやっている。無音の家は、静かすぎて逆に落ち着かないからだ。好きなアーティストの音楽を聞いたり、興味のある動画を次々と流しているのだが、たまたまオススメ動画に上がってきたものにポコッとハマってしまうことがある。
 
ほんの、一昨日のことだ。ゴールデンウィークでも特に予定のない私たちは、家でのんびりとお互いの気の向くままに時間を過ごしていた。夫は向こうの部屋で雑誌を読んだり、テレビを見たりしている。夫の邪魔をするのも何なので、リビングで相変わらずYouTubeを流しながら本を読んでいた私は、Wi-Fiの調子が悪いのか動画の自動再生が止まったので再開させようとスマホ画面をタップした。
 
すると、その画面のすぐ下に現れた、美味しそうな食卓のサムネイルに釘付けになった。ちょうどお腹が減っていたのもあったかもしれないが、色とりどりの野菜がふんだんに使われた料理の盛り付けにもセンスを感じるし、使っているお皿の雰囲気やテーブルセッティングが「ザ・丁寧な暮らし」そのもので強烈に惹かれたのだ。
 
この動画は、顔出しをしない主婦の方が料理や家事の様子を紹介するチャンネルだった。たまに顔から下が写り込むご主人や2人の子どもがいる4人家族のようだ。見ていると、手際のよい料理の行程やお洒落な盛り付け、使っている名も知らぬ家電の紹介など、「プロの主婦」感がものすごい。夫との2人暮らしになり気が抜けて、いかに手抜きをするかと楽な方へ流れている私とは、同じ主婦を名のるのが恥ずかしくなる位に段違いの主婦力なのだ。その差は、鉄棒で逆上がりができなくて、「ま、いいか」と諦める私と、体操の内村航平選手並みに、難度の高い技でグルグル鉄棒を回ってしまうくらいの違いがある。
 
そんな卑屈になりかけた私だったが、それでも憧れや好奇心に抗えず、そのチャンネルの動画を立て続けに見てしまい登録までしてしまった。韓国の方のYouTubeなので、たまに発する言葉は私には理解できないけれど、自動生成されるちょっと怪しい日本語訳と視覚に訴える圧倒的なコンテンツ力で充分に満足できるのだ。
 
日々の料理や家事をアップロードしているだけなのに、どうしてこんなに惹きつけられるのだろう? 見ると、チャンネル登録者数130万人越えの方だった。タイトルは日本語になっているけれど、コメント欄を見ると韓国語はもちろん英語やその他の外国語で溢れている。コメントに対しても全てにではないけれど割とマメに返信やリアクションをされており、このユーチューバーさんの細やかな人柄を垣間見ることができる。
 
動画の中で私が感心したのは、次々と料理や家事をこなす動線が美しいことだった。一連の作業を、迷いなくテキパキとこなしていくのを見るのは気持ちが良かった。土鍋でご飯を炊き、果物の皮を天日干ししたものでお茶を淹れ、色とりどりの野菜を鮮やかな包丁さばきで次々と刻む動画に癒される思いがするのは、私だけではないと思う。
 
忙しくて、家事や料理にそう時間が取れない人もいるだろう。子育てが終わり、自分の時間が増えた私ですら、時間をかけてやろうなんて面倒でなかなか気乗りしないくらいだ。けれど、心のどこかで動画のような生活に憧れを抱いているのも事実だ。感心しすぎて、晩御飯の時に夫にこのチャンネルを見せてみた。たくさんの美味しそうな料理に夫も驚き、私が言う前から、いつもの炒め物にニラやコチュジャンとか入れたら、動画のような韓国風になるかも知れないとノリノリになっていた。
 
私も、土鍋でご飯を炊いてみようかな。明日は昼から仕事だから、午前中に夕飯用に汁物を作っておいて、帰ってからすぐに炊けるように土鍋に米を浸していこう。後はちょっとスーパーに寄って、おかずの材料とニラとコチュジャンとにんにくを買って帰ろう。明日の献立のアイディアを夫と話しながら、うちでも真似事から始めてみようかと心が躍る。
 
実際作って食べてみると、いつもの食卓がちょっと違って見えた。土鍋ごはんの香ばしいお焦げに、野菜たっぷりの汁物。韓国風の見た目も鮮やかな炒め物に、胡麻風味のサラダ。作っているときも動画の味を想像しながら、自分なりに調理するのが楽しかった。
 
ゴールデンウィークに遠出するのは来年以降になりそうだけど、年度初めを乗り越えたリフレッシュ期間として、家でいつもとは違う料理を楽しみ、心地良い空間にすべく整えていきたいと思う私は、すっかり動画に影響されまくっているのだろう。
 
この私のやる気スイッチが、いつまで続くかは定かではない。けれど、変わらない日常のスパイスとして取り入れてみれば、家に居ながらにしてちょっとした非日常を味わえるのではないか。そんなことを思いながら、明日は何を作ろうかと私は再び台所で材料の品定めをするのだった。
 
 
 
 
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2022-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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