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私を殺すもの


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記事:木田 和廣(ライティングゼミ・4月コース)
 
 
私を殺すのは何?
 
人間、誰でも例外なしに死んでしまう。死んでしまうということはその原因がある。死因というやつだ。病気、事故、それともそれ以外……。病気だったら何だろう? 癌、脳卒中、それとも肺炎? 事故だったら何だろう? 交通事故、飛行機事故、それとも、船の事故かもしれない。
 
「そんな物騒な」、とか、「縁起でもない」という声が聞こえてきそうだけれど、実はとてもよい頭の体操になる。そして備えるきっかけとなる。例えば、仮に、病気で死ぬとして、どんな病気かを考えた。私は、半年前の2021年7月まで毎晩自宅で晩酌をする習慣があった。週7日、年365日、お風呂に入らない日はあっても晩酌をしない日はなかった。ビール、ウィスキー、焼酎、ワイン、日本酒、ジン、何でも来い。だ。時にはビールで始めてハイボールで締める。なんてこともあった。稀には、自宅晩酌の結果、二日酔いになることもあった。飲まないと一日が終わらないのだ。後からわかったのだが、この状態は「習慣飲酒」と呼ばれるらしい。今日はちょっといいことがあったから飲む、今日は友達が来たから飲むという「機会飲酒」と対比される、習慣としての飲酒だ。
 
そんな生活をしていたので、死ぬとしたら肝臓の病気かな? と思い当たった。そして怖くなった。肝臓の病気では死にたくないな、と思った。そして調べた。既に依存症になってるのではないか? 飲酒の健康への害について、どの程度の飲酒がどんなリスクを高めるのか? 許容される飲酒量というものがあればどのくらいか? やめることはできなくても減らすにはどうしたら良いだろう……。ほどなく『「そろそろ、お酒やめようかな」と思った時に読む本(垣渕 洋一、青春出版社)』に出会った。そして酒をやめた。3ヶ月やめれば習慣飲酒からは脱せるとのことだったので、3ヶ月は一滴も飲まなかった。そのあと少し緩めたけれど、今、「機会飲酒」をすることはあっても習慣的に飲酒することはない。
 
健康になったと思うし、肝臓の病気で死ぬ確率も少しは減らせたんじゃないかと思う。この変化は「健康に良い習慣は何だろう?」というような生易しい問いからは生まれなかっただろう。「何が私を殺すのか?」という強烈な問いが私の習慣を変えさせたのだ。備えをさせたのだ。
 
事故についても同じだ。
 
仮に私が事故で死ぬとすれば、船の事故、海の事故だと思う。月に2回、年間25回程度、船で海釣りに行くからだ。趣味がテニスとか、趣味は読書という人に比べたら100倍も1000倍も海の事故で死ぬ確率は高いだろう。しかも、釣宿から釣り船で釣行するとのに飽き足らず、船舶2級の免許を取って、レンタルのボートで釣りに行くこともあるからなおさらだ。ボートの免許を取った理由は、自由に釣りたいから。出港や帰港の時刻、どこで釣るか、何を釣るか、全部自分で決める。一人で自由に船をだせる。私が船長だ。と思っていた。
 
しかし、私を殺すのは船の事故かもしれない。と思い当たってからは単独でのボート釣行はしないことに決めた。いつでも好きな時に釣りにいけるという自由は少し減るけれど、事故にあったときに死ぬ確率は単独釣行より、同乗の友達がいる場合の方がはるかに低いだろう。だからきっと、海で死ぬ確率も下がったに違いない。これも「何が私を殺すのか?」と考えたからこその決意だ。「釣りをより安全にするにはどうしたら良いか?」という問いからは生まれなかった決意だと思う。
 
ところで、死といえば物理的な死ばかりではない。社会的な死もある。社会的に死ぬとすれば私を殺すのは何か? 例えば、セクハラ、パワハラ、モラハラの噂が立つこと。学歴や業績の詐称を疑われること。著作物やセミナー内容に剽窃や著作権違反の指摘を受けること。公的な場で不適切で下品な例え話をしてしまうこと。それらはたぶん、いとも簡単に、ごく短時間で私を社会的に殺すだろう。
実際、それらの理由で社会的な死を迎えた人を、わたしたちは何人も知っているのだ。自分もそうしたことで社会的に死ぬんじゃないか? と思っていれば多少なりとも警戒するだろう、李下では冠を正さないように心がけるだろう。すると物理的な死の前に社会的に死んでしまうことを多少は防げるのではないかと思う。
 
備えていても、不意に訪れる死はあるから、備えても無駄。という考えもあるだろう。死に備えるために生きている訳ではないから、リクスがあることをしない。というのも本末転倒だ。しかし、それでもなお、病気での死、事故での死、社会的な死に備えた方が、よりよい人生をおくれるんじゃないかな。
 
さて、あなたを殺すのは何ですか?
 
 
 
 
***
 
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2022-05-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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