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メディアグランプリ

コリアンタウン初潜入レポ


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:小桜(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
改札を抜けるとそこは、熱気渦巻くカオスだった。
「え、うそでしょ?」
大型連休真っただ中とはいえ、予想だにしていなかった人の多さに圧倒された。
 
これは私が、都内にある新大久保駅に初めて降り立った時の様子だ。
通称:コリアンタウンとも呼ばれているその街に、初めて足を踏み入れた。
 
地下鉄に乗り込み、さほど混雑もしていない電車に揺られて辿り着いたらこのあり様だった。
まさかの交通整備の人までいる。「立ち止まらずに進んでください」「帰宅時は混雑が予想されますので……」
え、来る日間違えた? 何かのイベントとバッティングしちゃった? ライヴ終わりの駅のような光景にそう思った。
けれど、どうもイベントがある様子はない。きっとこれが休日の新大久保なのだ。
 
そもそもなぜ、コリアンタウンと呼ばれる新大久保にやってきたのか。
確かにここ数年、世間では「韓国」がブームだ。「韓国っぽ」という言葉まで生まれている。なんでも韓国風のことをそう呼ぶらしい。アーティストやグルメにメイク、ファッションやインテリアに至るまで「韓国っぽ」がかわいいらしいのだ。
ただ私はそんなことにはまったく興味がなかった。メイクは主にデパコスだし、ファッションだって好みのブランドは決まっている。私には無縁の世界と思っていた。
 
きっかけは突然訪れた。ハマってしまったのだ、日本のみならず、世界を席巻する韓国出身アーティストに。国連やグラミー賞の舞台でもパフォーマンスを行った、あのボーイズグループに。
一生の不覚だ。20年前の冬ソナブームが脳裏をよぎる。ヨン様に熱狂するハイエイジのおばさま方と自分がリンクした。
とうとうきたか……。「韓流にハマるのは年配の人」という偏見極まりない固定概念をもっていた自分は、その領域に足を踏み入れたと観念した。
そしてこれをきっかけに、世の韓国ブームが目に留まるようになってきたのだ。
周りに目を向けると、今の韓国ブームの牽引者は主にティーンエイジャーなことがわかった。先のボーイズグループのファンも、上から下まで年齢層は幅広い。
色眼鏡で見ていた自分が恥ずかしい。ヨン様ファンの皆様、本当にごめんなさい。
 
そんな色眼鏡を外すには、実際この目で見るのが一番。百聞は一見に如かずだ。
そう思い立って新大久保の地に足を踏み入れたのだ。そして早くも人の多さに眩暈を起こしそうになっていた。
 
まず、思っていたよりそこにいる人たちが若い。中高生はおろか、小学生くらいの子もいる。そして狭い道を人が数珠繋がりに歩いているのだ。まるで1980年代の原宿にタイムスリップしたみたいだった。
 
ティーンエイジャーに紛れて一人歩くアラフォーは少し浮いていただろう。
「どうじょ~」と韓国語訛りの日本語でチラシを手渡すお兄さんも、器用に私のことは避けている。
 
とりあえず腹ごしらえするか! 事前にネットで下調べはついている。
まずはチーズハットグ食べたいなぁ。ホットクっていうのもあるのか……。
え? ハットグとホットクって何が違うの? ホットドッグの派生系???
アラフォープチパニックである。
もう最初に目についたお店で食べよう、と思ってそれらしきお店を見つけたのはいいのだが、同時に目に飛び込んできたのは無数の人だかりだった。
そのお店のものらしき食べ物を手にした若者と、列に並んでいる様子の若者が入り乱れている。「最後尾はこちら」なんて親切にプラカードを掲げてくれている人はいない。長蛇、かつ複雑怪奇な行列だ。あなたは並んでいるの? それともただお店の前で食べてるだけ?
アラフォー再びパニックだ。
「最後尾はここですか?」その一言を聞く勇気が出てこず、韓国グルメは諦めた。
 
「いいもん。韓国コスメが一番のお目当てだもん。」と自分に言い聞かせ、これまたリサーチ済みのお店に向かう。
「あった!」少々混んではいるが、入店できそうだ。
街でよく見る話題のツボクサエキスの化粧品や、あまり馴染のないブランドものもある。
「そういえばカタツムリクリームが流行ったのは何年前だっけ?」あれも韓国コスメだったはずだが、今となっては見当たらなかった。
 
韓国っぽメイクに挑戦してみたく、店内を物色する。インスタや雑誌を見て、お目当てのものがあるお客が多いのだろうか。「お探しのものありますか?」と積極的に店員は声をかけてくる。
好みのリップを一つ手に取り、私はアイシャドウをどれにするか決めかねていた。
テスターがわかりにくく、店員に声をかけた。
いくつか見たが、やっぱり普段から使い慣れてるベージュ系でまとめられた多色パレットを買うことにした。
だが「これにします」と言った瞬間、店員さんは私のマスクで半分隠れた顔を覗き込み、「あなたの顔なら……こんな色も似合うと思う」と、全然違う方へ案内し始めた。
「これ、紫。あなた似合うと思うよ」いやいや紫ハードル高いでしょ。バブリーメイクになっちゃうよ。ベージュでいいんだけど。
苦笑いしている私を見て、「じゃぁこっち。今季でた新色!」
それはオレンジがアクセントになった、ナチュラルカラーのパレットだった。
「いつも同じの買うと、持ってるの全部ベージュでしょ」
あら、図星。韓国訛りの店員さんの直球トークは、なんだかとても心地よく感じた。
ほどなく私はそのオレンジ系のアイシャドウをカゴに入れ、ついでに推し進められるままにシートマスクと美容液も大盤振る舞いで購入した。
 
お会計を終えて店外へ出ようとしたとき、その店員さんが駆け寄ってきて私の肩に手をかけた。「また来てね。カムサハムニダ!」
ウィズコロナ時代には珍しいスキンシップ。でも全然嫌じゃない。ほっこりした気分で店を後にした。
 
自分ではきっと選ばなかったアイシャドウ。
韓国っぽメイクに挑戦するのは、次の出社日かな……。
GW明けの仕事を憂鬱に思っていたのが、ちょっとだけ楽しみになった。
 
 
 
 
***
 
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2022-05-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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