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メディアグランプリ

アレクサとラーメン屋の頑固な店主、そしてわたし

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:bajio(ライティング・ゼミ 2月コース)
 
 
「アレクサ、今日の天気は?」
「……」
 
反応なし。なぜか、わたしが問いかけても答えを返してくれない。
スマートスピーカー。インターネットに接続されていて、音声だけで、天気やニュースの検索が出来たり、テレビをつけたり、音楽が聞けたりできる優れもの。
 
最近流行っているなぁと思い、Amazonでついついポチッと買ってみた。どんなことが出来るのか、ワクワクしながらセッティングして、さっそく問いかけてみるが、相性が悪いのか、私の声にはなかなか反応してくれない。ただ子供や妻の声にはしっかり反応してくれるのだから、壊れているわけではなさそう。
 
はじめは何度も問いかけてみたが、あまりの反応の悪さに問いかけるのをやめてしまった。子供が、天気を聞いたり、好きな曲をかけてもらったり、はたまた、面白半分に朝や夜に挨拶したり。アレクサを活用しているのを尻目に、わたしは今まで通りスマホでことを済ませている。
 
全然反応してくれないアレクサに、イライラ。気味の悪さを感じつつ、なんか似ていることがあったなぁとモヤモヤする。
 
この似ている感情はなんだろう、と振り返り、思い出した。
 
この前、部下から言われた一言だ。
「課長、何考えているか分からないです」
 
わたしの仕事での役職は課長。いわゆる中間管理職。上司と部下の間に立ち、もろもろ調整をすることが多いのだが、いかんせん昔からの口下手。言いたいことが上手く言えず、沈黙となってしまうことも多い。
部下からの問いかけに、反応出来ず。まるで私の声に反応してくれないアレクサのように、沈黙が続いたあとで、グサッとくる一言を言われてしまったのだ。
 
どうやら、わたしは自分の頭の中で考えていることを言葉にすること、伝えることが相当苦手らしい。小さい時は、思ったまま話をしていたのだが、いつからか苦手意識を感じるようになってしまったのだ。
「考えていることを正しく表現しないと」とか、「これを言って相手は嫌な気持ちにならないだろうか」とか色々と考えているうちに、言葉が出なくなってしまう。頭の中では色々と考えているのに、それが相手に伝わらないから、その人からすると「何を考えているか分からないやつ」と思われてしまうのだろう。
 
そして、そういった場面が職場でよく起こってしまう。仕事中、他愛もない雑談が繰り広げられる中、わたしはその会話にうまく入ることが出来ず、たまに会話を振られても、うまく返せずにその会話をとめてしまう。そして、ちょっとした緊張感ある雰囲気に。
決してそんなつもりはないのだが、部下たちに恐れられているよう感じになり、距離が生まれてしまうのだ。
 
まるで、たまにテレビで見かける、ラーメン屋の頑固な店主。スープに麺にとこだわって作った至極のラーメン。それを求めてそのラーメン屋に足を運ぶが、その店内には、なんとも言えない緊張感があり、静かにラーメンを食べていそいそと店を出る。
ラーメン屋だったら、ラーメンを食べる目的で行くから、それでもいいかもしれないが、会社の職場でこの雰囲気は決して良いとは言えないだろう。
職場の周りのメンバーが会話がはずんでいる中、わたしが口下手なことで、頑固なラーメン屋の店主になってしまっているようなのだ。
 
私だって、みんなと会話を楽しみたいし、部下に対して感じていることや期待していること、頑張ってくれていることをもっと伝えたい。一緒に働いているメンバーなのだから、チームとして楽しく、やりがいを持って働きたい。ラーメン屋の頑固な店主とお客さまという関係ではなく、お互いが感じていることを伝えあい、分かり合えた上で、一緒に仕事に取り組みたい。
 
どうしたら、考えていること、感じていることを相手に伝えられるのか。
 
そんな中で、受講したライティング・ゼミ。もともとは、どうせこんなに口下手なのだから、自分は書くことを強みとしてやるんだという気持ちから受講。だが、講義を受講して、毎週の課題に向き合ううちに、ちょっとした変化が生まれてきた。
 
会話に対して、抵抗感が少しずつ減ってきたのだ。課題提出を通じて、自分の頭の中のことを文字に落としていく中で、同様に、口で言うということも出来るようになってきた。それはあたかも、考えを文字に落とすように、口で言う。言っていく中で、自分の考えがまとまっていくようなそんな感覚もある。アウトプットすることで、自分が何を考えているのか分かってくるのは不思議な感覚だった。
 
「アレクサ、今日の天気は?」
「……」
 
こんな出来事からだって、そこで感じたことを誰かに伝えることができる。
これからも、相手に伝えることで、自分がどんな人間かを分かってもらおう。
もしかしたら頑固なラーメン屋の店主も、口下手なだけで、本当はもっとラーメンの良さについて、お客さんと語りたいのかもしれないのだから。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2022-05-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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