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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:鈴木喜勝 (ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
31人中31位。
この順位が何かわかるでしょうか?
 
僕の中学の頃に行われた「かっこいい男子ランキング」。
そのランキングの、私の順位。
 
2クラスしかない僕の中学。その男子を集めて、31人。その中で私はいつも最下位でした。
本当に、よくやさぐれなかったと思う。こんな残酷な催し物が、修学旅行の夜や文化祭などで行われた。スクールカーストの上位の奴らが、女子にメールを送って、集計し、ランキングが発表される。
 
クラスのイケメン達は、安心してこのランキングを開催することが出来る。
なぜなら、私のような安定して最下位にいる人間がいるから。しかし、こちらからしたらたまったものじゃない。ランキングをやろうといつものメンツがいいだすと、私は心の中で「またかぁ」とため息を吐く。そして、結果はいつも最下位だった。当時は、それなりに悲しかった記憶がある。
 
クラスメイトを憎んでは決していない。当時は、当時のノリみたいなものがあった。誰もが「自分はどれくらい誰かから認められているか」気になって仕方なかったと思う。実際にやりたくないという声も多かった。
女子も女子で、やりたくない人は多かったと思う。男子のランキングなんて知らねーよ、ジャニーズが1番だよ。と、思いながらも嫌々ランキングに答えていたんじゃないかな。そう思いたい、うん、きっとそうだと思う。
 
けれど、それは当時だけの問題じゃなくて、今でも誰もが「自分は社会の中でどれだけ認められているか」みたいなことで、真剣に頭を抱えているようにも思える。
 
いま、たくさんの引きこもりがいるらしい。
社会に馴染めず、自分は社会から必要とされていないと勘違いしている人。たくさん。
「かっこいい男子ランキング」じゃないけど、「社会から必要とされているランキング」を、勝手に下位にしちゃっている人たち。
 
または、学歴や仕事。
学校については、明確にランキング化されている。偏差値で。
頭のいい大学に入れなかった人は、自分の価値が低いと思ってしまう。そんな人、たくさん。
仕事でも、大企業に入れた人と、入れなかった人。仕事の優劣なんてないのにさ、それでも比べる人だっているし、自分で「人に言えない仕事」なんて言っちゃう人もいる。
 
私も、ずっとそう思っていた。
「かっこいい男子ランキング」は最下位。大学も3流。仕事も友人達の年収と比べたら、はるかに低い。
自分には、価値がないんだと、思っていた。けど、そんな私を「1番」と言ってくれた人が、1人いる。
 
それは保育園にいる1人の男の子。
僕は保育士で、2歳児の担任だった。クラスの中で、いつももじもじしていて、寂しい時もぐっと涙を堪えているような大人しい子。私の小さな頃にとても似ていた。だから、いつも「一緒に遊ぼう!」と遊びに誘ったり、彼の好きなことをたくさんしてあげたりしていた。そこの男の子の保護者に、お迎えの時にふいにこう言われた。
「オリンピック見ててね、ぜーんぶ 『せんせいだ!』 って言うんです」
何を言っているのか、わからなかった。けど、保護者の方の説明を聞いて、やっと意味が理解できた。
「何か、かっこいいことをしている人、すごいことをしている人を見ると、うちの子全部、先生だって言うんです。きっと、あの子にとって先生はスーパーヒーローなんでしょうね」
 
その言葉に、胸がいっぱいになった。
あの子にとって、自分というちっぽけな人間が「スーパーヒーロー」だなんて。
「子どもはすべて平等に接する!」という理念だったが、その後彼に対して特別甘く接してしまったのはまた別のお話。
 
きっと、あの子にとっての「かっこいい男子ランキング」では、嬉しいことに1位が私なんだろう。
僕はね、たった1人が開催したランキングで、1位になれたことがとても誇らしい。
それは、きっとあの時開催された「かっこいい男子ランキング」の一位なんかよりも、ずっと価値のあるものだ。私は、そう思う。
 
僕も、あなたも、どこかの誰かも。誰かにとっては1番で、どこかの居場所で1番になれる。
どこかに輝ける場所や、認めてくれる人がいる。だから、人と比べることなんて、勝手にしなくていい。最下位になったランキングなんて、あなたが輝くべき場所じゃなかっただけのこと。あなたが輝く場所は、輝かせてくれる誰かは、きっといる。
 
学歴も、職歴も、何もかも。誰かと比べることなんてしなくていい。
ボクシングのチャンピオンが、柔道の試合で勝てなくてもいい。自分が輝ける場所で、チャンピオンであることはかわらない。
 
そういえば、いつもあのランキングの上位にいた、ランキングの主催者のような奴が今どうしているか。この前友人と飲んだ時に小耳にはさんだ。「保険の営業で、友だちみんなに営業かけて、迷惑がられて仲良かった奴らからハブかれてるらしいよ」どうやら仕事熱心で、どうしても売り上げを上げたいらしい。売上ランキングの上位に入るために。
 
ざまぁみやがれ! と言いたいところだが、そうやってね、自分を常に高めようとしている姿はすごい。
ランキング上位に居続けようとする君も、僕は称賛したい。
 
君は君のランキングで上位になってくれ。僕は僕のランキングで上に立つ。
 
 
 
 
***
 
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2022-06-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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