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経験したからわかる! うつ病の極初期症状とうつ病を脱するために必要なこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:上田聡代(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
今のように「うつ病」という言葉が社会に知れ渡る前のこと。
 
99%が女性の現場で管理職をしていた私は、スタッフのうつ状態には気をつけていた。
突然、職場に来られなくなるスタッフが、年に1人か2人はいたからだ。
病気や怪我をしていないのに。
 
「自分には向いていない」「仕事は好きだけどついていけない」と、自分を責めて辞めることが多かったが、稀に親御さんからの電話。
「無理な仕事をさせ過ぎ」「先輩にいじめられた」と、管理職として叱責を受けることもあった。その場合、スタッフ本人とは話もできないまま退職手続きとなることが多く、後味が悪いものとなった。
 
このような離職は防ぎたかった。
一早く気づけるサインはないか?
「あれ?」と思うサイン。
見つけた! それは、「髪の乱れ」かもしれない!
 
きれいにアップしていた髪が、無造作に一つに束ねられるようになっている。
艶がない。おくれ毛が目立つ。
髪は、エネルギーが消耗している時に、気が回りにくいのかな? と考えたりもしていた。
 
そこで、髪の乱れが気になるスタッフがいると、できるだけコミュニケーションをとるようにした。しかし、残念なことに、その時点で話かけると、「ほとんどが手遅れ」だった。
この課題は、管理職として大きな宿題となったまま時間は過ぎていた。
 
ある時、病気で約2ヶ月仕事を休んだ。
早く復帰したくてたまらなかった私は、退院した翌日から出勤した。
歩くことがままならなかった。上司の配慮もあり、座りながらできる仕事をさせていただいた。しかし、苦痛になっていたのだ。楽しいはずの仕事が。
 
整然としていた机の上が好きだったし、したいはずなのに……
雑然としている。その光景を見ながら、気が重くなる。
 
整理術の本でも出せるのではないかと思っていたはずなのに……
まとめたはずの資料が見当たらなくて探し回っていた。そんな自分に苛立ちを感じる。
 
こんな仕事、15分で終わらせられるはずなのに……
作業効率が限りなく低くなっていた。頭が回らないことで、ため息が増える。
 
ランチを抜くことなど度々だったのに……
1時間もすると疲れや痛みが現れてきた。悔しい。
 
書類整理が間に合わなくて、職場で徹夜した。焦燥感と罪悪感が混在して、自分を叱咤するが意欲がわかず情緒不安定で苦しくなっていた。
 
気づけば、私の前髪は乱れていた。
それから間もなくして、仕事に行けなくなった。
もう、私にはできない。私は人の役に立てない。起きられない。眠れない。
「このままではいけない」と、精神科クリニックを受診した。
涙することをこらえながら、症状を説明した。やさしそうな医師は、支離滅裂な私の話しを最後まで聞いてくれた。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「うつ病ですね」
 
予想はしていたけれど、ショックだった。胸がジーンとなり体がズンと重く感じた。
「無理に夜眠らなくても良いですよ。寝たいときに寝て、食べたい時に食べればいいですよ」
そんなことを説明され、薬を処方してもらい帰宅した。
ショックな反面、楽にもなれた。好きな時に眠ってもいい。好きな時に食べていい。
そんな自由な過ごし方はしたことがなかったので、自分が思うままにしてみようと決めた。
そのおかげで、夜眠れなくても焦ることはなくなった。
 
開くことがなかったカーテン。
シンクには、使用済のコップがいくつもたまる。新しいコップがなくなったら、使用するコップだけ洗い使用する。その繰り返し。
外出は通院だけ。
横になっているだけ。頭の中は空っぽ状態。
アーモンドチョコレートの空箱があちらこちらに。
 
誰とも話すこともなく、笑えなくなって2度目の大晦日。
特に見たいワケではなかったのだが……
ホコリが被っているテレビの電源を入れた。
大晦日に、紅白歌合戦以外の番組をみたことはなかったが、チャンネルを変える意欲はなかった。内容は頭に入ってこなかったが、笑い続けている出演者をみていると、「どうして笑っているの?」と思い、ただ見つめているだけから理解しようとするスイッチが入った。
 
ふっ……
「今、笑えた?」
一度顔が緩んだら、笑いの数珠繋ぎ。
『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけないシリーズ』をみながら、私は、2年ぶりに笑って新年を迎えた。
 
それから日常を取り戻すために、規則正しい生活を心がけた。できない日もあったけど、食事、掃除、洗濯、入浴を、毎日同じ時刻で繰り返した。
卒業してから約20年続けた一人暮らしをやめて実家に帰った。家族の力が必要だと判断できるようになっていたのだ。家族は、何も言わずに迎えてくれた。
20年ぶりの実家に慣れるのに時間はかからなかった。言葉数も笑うことも増えた。
それができるようになった頃、私はやはり働きたくなっていた。
 
「体優先で働いていい」と理解してくれる職場に出逢えた。人の優しさに触れ、気づけば「うつ病」から完全に脱することができていた。
感謝しかない。最大限の恩返しがしたいと思いながら、今も楽しく働き続けている。
 
自分が経験したことを振り返り考えた。
「髪の乱れ」がでるときにはすでに、歩く、食べる、話す、字を書くなどの日常の基礎的行動が全て遅くなっているのだ。睡眠、食欲などの基本的な欲望も希薄化して、日常生活全般にわたって生活行動のリズムが乱れているのだ。
気づきにくいかもしれないが、髪が乱れる前の些細な変化! これがサインだ!
この時点で、周囲の人が手を差し伸べることができたら、うつ病で苦しむ人の数は減らすことができる。
 
たどり着いた宿題の答え。
うつ病に気づくのも、うつ病から脱するのも、「人とのつながり、人の温もり」
 
誰かの役にたてるといいな……
わたしの経験。
 
 
 
 
***
 
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2022-06-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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