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メディアグランプリ

たった一言が、苦しい日々から私を救い出してくれた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ゆか(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
「高木は根っから明るいけど、お前は根暗やな」。
 
新卒1年目の頃。ウェディング事業会社に入社した私は、優秀な同期・高木といつも比較されていた。その日々はあまりにも苦しかったけれど、あることをきっかけにその状況は変わった――。
 
私と高木は、入社後すぐに同じ部署に配属され、結婚式の二次会のプランナーを務めていた。お客様にプランの説明をして契約に結び付ける営業の仕事もあれば、当日までのプランニング業務、当日の運営を担うスタッフの管理など、その業務はさまざま。高木はどんな仕事も要領良くこなし、頭角を現していった。
 
営業成績も良し、お客様からの評価も良し、ミスも少なく仕事効率も抜群に良い。さらには、仕事における改善提案を誰よりも出していた。さまざまな賞を受賞し、能力を買われて新卒1年目にして会社のプロジェクトに任命されることも。それでいて性格は明るく、ユーモアセンスもある。高木は、誰もが一目置く存在だった。
 
一方私はといえば、高木と比較してはもちろんのこと、同期の中でも特に要領が悪かった。営業成績やお客様からの評価は普通。仕事におけるミスは人一倍多く、お客様やチームメンバーに迷惑を掛けてばかりいた。
 
そんな高木と私は、同期というだけでいつも比較された。周りからの目だけでなく、私自身も高木のすごいところばかりを見て、自分の欠点が目に付くようになっていた。自信は失われ、「私の価値ってなんだろう」。そんな思いで日々を過ごしていた。
 
 
プランナーの仕事の一つに、お客様へのプレゼントの準備があった。1組2,000円という予算内で、プランナーからお客様に結婚祝いを渡すのだ。お客様に合わせたプレゼントを準備することが理想的。しかしプランナー1人につき週10組以上を担当する状況の中では、大体のプランナーが料理本か夫婦箸をまとめて購入し、プレゼントしていた。優秀な同期・高木も、いつも夫婦箸をプレゼントしていた。
 
しかし私は、どのプランナーでも渡せる物ではなく、私が担当したからこそ渡せる。そんなプレゼントを用意したかった。
 
そこで考えたのが、新郎新婦様の名前とHappy Weddingの文字を入れた、テディベアである。結婚式のプレゼントとしては定番の寄せ書きができるテディベアに、金色のシールで文字を入れた。
 
平日は終電後まで働き、休日出勤も多々ある。そんな中、週に十数組のお客様のテディベアを、毎週業務時間外に準備した。自転車で実店舗に出向き、十数体のぬいぐるみをまとめ買い。新郎新婦様の名前を間違えることは絶対に許されないので、何度も確認しながら、一文字一文字丁寧にシールを貼った。
 
この作業はあまりにも大変だったが、新郎新婦様に喜んでいただけることがうれしかった。当日の運営を担当してくれるスタッフがプレゼントを新郎新婦様に渡してくれるのだが、「お二人共すごく喜んでいました! プランナーさんにありがとうとお伝えください、と言われましたよ」とうれしいお言葉をいただくことも。スタッフから、テディベアを抱えた幸せそうな新郎新婦様の写真を見せてもらったり、後日新郎新婦様からお礼の連絡をいただくことは、私にとって幸せなことだった。
 
そんな日々を過ごす中で迎えた、23歳の誕生日。結婚式を扱う会社だけあって、誕生日にはいつもチームメンバーからサプライズがある。この時は、共に働くメンバーから寄せられた、誕生日メッセージだった。
 
仕事でミスの多い私は、周りに迷惑を掛けてばかり。それでも皆が私を受け入れてくれて、応援してくれていることが伝わる温かいメッセージがうれしかった。
 
そして、どうやって入手したのか、メッセージアルバムの最後には、当時私が付き合っていた彼からのメッセージがあった。彼からのメッセージには、こう書かれていた。
 
「君の、テディベアにシールを貼っている姿が好きです。これからもよろしくね!」
 
このメッセージを見て私は、高木に抱いていた劣等感が消えていくのを感じた。高木は、私には無いものをたくさん持っている。しかし、こんな私にも、高木が持っていない良さがある。そんな当たり前のことに気付かされたのである。
 
その後も高木と比較されることはあったが、私はもう、自分を責めることはなかった。ありのままの自分を認め、苦しい日々から抜け出すことができたのだった――。
 
仕事において、数字的な結果を求められる場面は多くある。確かに数字で結果を残すことは大切だけれど、それを器用にこなすことができない人もいて、さらには数字では測れないその人の良さもあるのだと思う。
 
他人は他人、自分は自分。私たちは一人一人違う存在であり、比べることに意味なんてない。自分のできることを精一杯やって、自分らしく生きていこう。
 
 
 
 
***
 
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2022-11-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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