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メディアグランプリ

中日新聞が結ぶ縁


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:矢野 和幸(ライティング・ゼミ冬休み集中コース)
 
 
「中日新聞? えっ!? 中国と日本の関係についての専門紙?」
 
以前、中国人の友人にいわれた。
 
全く違う。
 
中日新聞は、東海地方の地方紙。
発行部数は、産経新聞より多い。
プロ野球チーム中日ドラゴンズのチケット目当てが多いためだろう。
 
日本語において、日本と中国の関係は「日中関係」という。
中国語では、中国と日本の関係は「中日関係」。
 
使用する言語によって順番が変わる。
 
だから、友人は中日新聞を中国と日本の関係についての専門紙だと勘違いしたのだろう。
 
「中日新聞で、『こども新聞記者』っていうのがあるんだけど、やってみない?」
 
小学5年生のとき、母からいわれた。
 
これが中日新聞との出会いだった。
 
取材は、2か所へ出かけた。
 
1か所目は、愛知県一宮市の漬物工場。
 
名古屋駅に集合した。
 
僕は緊張していた。
 
小学生の世界は狭い。
世界は学校が全てだった。
校外の人と会うことは、ほとんどない。
 
集合場所に着いた。
ベテラン記者に案内され、他のこども新聞記者たちとバスに乗って漬物工場へ向かった。
 
バス。
 
当時の僕は車酔いが酷かった。
工場に着いてからも緊張と車酔いの頭痛で話が全く入ってこなかった。
 
「はい。みんな! 今日はお疲れ様でした。じゃあ、今日取材したことを原稿用紙10枚にまとめて、後日提出してね。」
 
帰り際、引率してくれた記者さんから宿題を出された。
 
原稿用紙10枚!?
 
小学5年生の僕には未知の領域だった。
 
書けるのだろうか!?
ほとんど、話なんて聞いてなかったぞ!?
 
いや、書くしかない。
だって、宿題なんだもん。
 
根が真面目な僕は苦心して原稿用紙10枚を書き上げた。
 
僕は、自分の記事が新聞に載るのを楽しみに待っていた。
 
遂に自分の記事が新聞に掲載される日がやってきた。
僕はワクワクして新聞を広げた。
 
噓だろ……
 
たったの5行しかない。
 
原稿用紙10枚書いて、5行。
 
僕は悲しくなった。
 
涙をこらえてその5行を読んだ。
 
まさに、僕が原稿用紙10枚で伝えたかった要点だ。
 
感動した。
 
やはり、プロの記者の編集力はさすがだ。
恐れいった。
 
2か所目は、愛知県で活躍する絵本作家の方の取材。
 
絵本作家。
 
全く興味が持てないぞ。
 
10枚も書けるのか!?
 
取材中で印象に残ったのは、初めて飲んだ水出し紅茶(ガムシロップ入り)がめちゃくちゃ美味しかったことぐらいだ。
 
正直、なにを書いたのか全く記憶にない。
でも、なんとか原稿用紙10枚を埋めることはできた。
 
「はい。みんな! 今日はお疲れ様でした。実は、取材以外にも自由お題で新聞に投稿もできるんだよ! やる気がある子は、チャレンジしてみてね。」
 
2回目の原稿を書き終えたとき、帰り際に引率の記者さんがいっていたことを思い出した。
 
まだ書き足りないぞ!
 
自分が興味を持てるテーマでもう1度書きたい!!
 
しかも、自由投稿は、取材欄より紙面に掲載される割合が大きいらしい。
自分の書いた内容がよりたくさん新聞に載るのだ!!!
 
小学5年生の年、ちょうど皆既月食があった。
 
皆既月食の鑑賞イベントを名古屋港で停留している南極観測船「ふじ」で行うという。
 
これだ!
 
僕は事前に皆既月食について本で調べ、イベント中もメモを熱心に取った。
 
できあがった原稿は、前の2つの取材よりも良いできに思えた。
 
僕は、新聞に載る日を楽しみに待った。
 
ついに、その時がきた。
 
新聞をめくる。
 
該当のページを読む。
 
10行は、あるぞ!!
僕は歓喜した。
 
思えば、こども新聞記者が書くことを好きになったきっかけだ。
 
ライティング沼にハマった。
 
小学6年生から週に1回好きなベージ数だけ作文を書くという宿題が始まった。
 
年が上がるごとに執筆するページ数が増えていった。
 
中学3年生のときには、遂に1年間でノート2冊分の作文を書いた。
宿題にコメントを書かないといけない担任の先生には、気の毒なことをしたと今では思う。
 
高校進学後は、あまり文章を書かなくなった。
 
大学生になって、落語研究会に入った。
僕は初心者だったが、同級生には小学生のときから落語をやってたという筋金入りの落語好きがいた。
なんでも大府市の「笑学校」という落語のクラブに所属していたことがあり、プロの師匠から指導を受けていたという。
 
サークル以外にもなにかアルバイトを始めようと思った。
飲食店や塾の講師といったありきたりなものじゃつまらない。
なにか変わったものはないかしら?
 
「中日新聞名古屋本社編集局庶務係アルバイト募集中」
 
中日新聞を読んでいると求人情報が目に入った。
 
これだ!!!
 
こども新聞記者の楽しい記憶を思い出し、僕はすぐさま応募した。
 
業務内容は、新聞をコピーして配布するというもの。
 
働きながら、新聞についてより深く知ることができた。
 
例えば、地方面。
僕は地方面といったらなごや東版しかないと勘違いしていた。
愛知県内だけでも約20種類はあった。
 
また、1面から3面までの政治面を硬いことが書いてあるから硬派。
ラテ欄近くの後ろの2頁の社会面を軟らかいことが書いてあるから軟派ということも初めて知った。
 
就職活動。
 
どこを受けようか?
 
「ダメもとで中日新聞も受けてみるか。」
 
エントリーシートの準備のために、こども新聞記者で書いた記事を見返した。
 
親が保存しておいてくれた自分の記事が載っている新聞3紙を持ってきた。
 
なつかしい。
 
一宮の漬物工場。
 
絵本作家。
 
南極観測船「ふじ」。
 
ん?
 
南極観測船「ふじ」の記事の後ろになにやら知っている単語が書いてあるぞ!
 
大府の「笑学校」特集
 
インタビュー記事だった。
 
インタビューを受けた人物の名前は落語研究会の友人。
 
大学で出会う前に紙面上でもう既に出会っていた。
 
不思議な縁もあるもんだ。
 
 
 
 
***
 
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2023-01-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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