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保育士資格受験をチャレンジしての副産物


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:のもちゃん(ライティング・ゼミ12月コース)
 
 
2020年1月に夫が脳出血で倒れた。
命に別状はなかったものの左半身麻痺の障害が残った。
半年間リハビリ病院に入院することになり、夫の身の回りのことをするために毎日病院へ通った。
その年の1月下旬から新型コロナが国内でも拡がりはじめ、3月頃には面会時間の制限が行われ始めた。
3月末には志村けんさんが亡くなった。 
新型コロナの脅威と影響を感じながらも私は夫の病状のことで、毎日いっぱいいっぱいだった。
 
私には目標があった。
それは保育士資格を取得して、スーパーのパートから保育士の仕事に転職するというものだった。
もともと独身の頃には指導員助手として障碍者施設で働いていたので、資格をとってまた同じような仕事に就きたいと考えていた。
なので保育士資格の受験勉強を始めていた。
けれど急に夫が倒れ、勉強時間が足りなくなった。
それでもしばらくは時間を見つけて保育士の勉強をしていたが、受験内容の範囲の広さと暗記量の多さに勉強を続ける自信がなくなり……2月頃にはテキストを開くことをやめてしまった。
 
病院は4月初めには家族も面会禁止となった。
病室に入れないため1階の受付で洗濯物のやり取りを行い、毎日そのまま帰った。
夫とはスマホのLINEでやり取りができていたため、特別心配することはなかった。
本人曰く毎日リハビリで忙しいのと、病院のスタッフの行き届いたケアやフリースペースで一緒になる患者さんとの会話で、特に不安や不便を感じることはなかったようだ。
 
病院の面会制限で時間が空いたといっても保育士受験の大変さが分かっていたので、勉強をする意欲はなかなか湧いてこなかった。
夫の病気にまつわるいろいろな手続きや小中学生になる子ども二人の育児、そしてパートと家事、これらを一人でこなさなければならなかった。
毎日、睡眠不足とストレスで疲弊していた。
それでも夫の復職がどうなるか分からないのだから、再就職を有利にするために保育士資格を取りたい。
そう考えつつも気持ちは空回りし、何もできないまま数か月が過ぎた。
 
夫が6月下旬にリハビリ病院から退院し、自宅療養になった。
病院へ行かなくて済むかわりに夫が1日中家にいるので、ご飯の支度やこまごまとした介助等であまり余裕はなかった。
夏の終わり頃、その年の前期保育士試験で一発合格した人がその体験記をAmazon kindleで出版するために、校正のボランティアをネットで募集しているのを知った。
 
その筆者は育休期間を利用して出産後赤ちゃんを育てながら受験勉強をし、保育士試験に挑戦したそうだ。
生まれて間もない赤ちゃんを育てながら一発合格……しかもそれを本にして出そうとは。
自分の子どもの赤ちゃんの頃を思い出しながら「よくそんなことが……」と驚きだった。
乳児期の育児は勉強はおろか睡眠もうまくとれないだろうに、すごいと感嘆せずにいられなかった。
 
育児の合間にどうやって勉強して合格までこぎつけたのだろう……。
私みたいなモチベーションがあがらないタイプでも合格できるコツが書かれているのだろうか。
私は本の内容について知りたいと思った。

校正など一度もやったことはないし、やろうと思ったこともない。
本の校正とは出版社に勤めている文章のプロがするものだと思っていた、いや実際そうだと思う。
でも、その筆者の校正の募集条件の一つに 『保育士試験に関心のある方。感想などいただける方』 とあり、感想だったら私にも書けそう、校正者は他にも何人かいるしその人たちがしっかり文章の校正してくれるに違いない、そう考えてずうずうしくも参加表明をした。
実際、私が校正でやったのは提案を二つしたくらいだった。 
それでも筆者の参考になったようで少しでも役に立てて良かったと思った。
 
本の校正にチャレンジしたことで、それまで停滞していた流れが変わった。
多忙でも時間を有効活用して勉強できるノウハウを知り、スキマ時間とながら時間を勉強する時間に変えた。
忙しくても一発合格できた筆者とメッセンジャーで直接やりとりできたことで、勉強へのモチベーションが保たれるようになった。
夫や子どものこと(上の子はちょうど高校受験だった)などで、時間に追われてきつい時も勉強を続けた。
もしこれが一般の読者として本を読んでいたならば、頭が良い高学歴の人だから合格できた話だろうと、途中で諦めていたかもしれない。

翌年の春の前期試験、試験会場に向かった。
試験中、緊張のあまりガチガチになり過呼吸になりそうだった。
私は学生時代に受験したことがなかったため、高校受験をした息子もこんなプレッシャーを感じていたのだろうか……とその時初めて思った。

二日間の試験が終わると達成感と開放感でいっぱいだった。
結果は筆記9科目中8科目は合格したが、あとの1科目は1問足りずに不合格だった。
一発合格を狙っていたので残念だったけど、1年前の私を思えば受験しただけでも上出来だった。
秋の後期試験では筆記と実技ともに合格し、2022年晴れて保育士の免状がもらえた。
初めて取得した国家資格だった。
我が家の事情を知っている人から「大変な状況でよく頑張ったね」と声をかけられた。
9年間勤めたスーパーを退職し、今年の春から保育士として勤め始めた。
 
私の目標は 『保育士資格取得』 だったけれど、それがあったから 『校正』 という新しい体験にチャレンジすることができた。
もともと読書は好きだったので校正の体験がなければ、本を読むというインプットで満足していたと思う。
『校正』 をやってみたことで伝えることの難しさや、そしてそれを上回る学びがあることを書き手の立場になって思うことができ、いつしか自分でも文章を書いてアウトプットしてみたいと考えるようになった。
これがライディング講座を受講するきっかけになった。
 
ひとつのチャレンジが新しいチャレンジへの種まきになった。
ライディング講座へのチャレンジも次の何かにつながっていくかもしれない。
たとえそうならなくても、書くことで自分の内面と向き合い、思考と感情を整理できるようになってきている。
すでに何か大きなものを得られている感覚がある。
 
 
 
 
***
 
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2023-01-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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