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週刊READING LIFE vol.131

書くことで食べている私が、ライティングの講座を続けている理由《週刊READING LIFE vol.131「WRITING HOLIC!〜私が書くのをやめられない理由〜」》


2021/06/06/公開
記事:射手座右聴き (天狼院公認ライター)
 
 
なぜ、書くことのプロなのに、ライティングの講座を受け続けているのだろうか。
ふと思った。
メインの収入は何か、と聞かれたら、書くことだと思う。
嘘だと思われそうだが、嘘ではない。
なんなら、自分のだしている請求書を見てもらってもいい。
A社テレビCMコピー費
B社webサイトコピー費
新商品Cパンフレットコピー費
D社リーフレットコピー費
E社企業サイトコピー費
というようなのが並んでいる。それなりの単価で受けている。
考えてみれば、私は、コピーライターとして食べているのだ。
同時に、天狼院書店で、ライティングの講座を受けている。
毎週土曜日、課題を提出し、天狼院のwebページに掲載されたり、されなかったり。
一喜一憂しながら、楽しんでいる。
ある文章ではお金をいただき、ある文章は無料で書いている。
いや、講座代を払っている。
これって、なんなんだろう。
あらためて思ったのだ。
初めて、天狼院書店のライティングゼミを受けたのは2018年の5月だった。
ふと試してみたくなったのだ。自分がどのくらい書けるのか。
実は、私には自己矛盾があった。プロでありながら、アマチュア、そんな感覚だ。
元々いた広告会社ではコピーライターではなかった。
辞めて、独立してからコピーライターと勘違いされることが多くなり
それなら、と名乗り始めたのだ。
いわば、自称ならぬ、他称コピーライターだ。
だから、自分がどのくらい文章が書けるのか、とても気になっていたのだ。
仕事の恐ろしいところは、いい、悪い、を教えてもらえないことだ。
「何か違っていたら、教えてください。まだまだ書きますから」
仕事でコピーを提出するとき、そんな一言を添えていた。
でも、相手も暇ではない。
「これで大丈夫です」 しか言ってくれない。
ダメなら仕事が来ない。よければリピートされる。それだけだ。
いきなり戦場に放り出されたロボットアニメの主人公状態のまま
6年ほどやってきたのだ。それで、なんとか生き延びてきたのだ。
しかし、何がよくて何が悪いのか、誰も言ってくれないのは辛い。
誰かに言って欲しい。
とはいえ、さすがにコピーライター講座に行くわけにはいかない。
プロでやってます、コピーを教えてください。はさすがに本末転倒だろう。
ライティングなら、少し違う世界だろうし、習うことが許されるんじゃないか。
そんな風に思ったとき、天狼院書店のライティングゼミの広告を目にした。
人生が変わる、というタイトルは大袈裟なんじゃないか、と思ったが
受講生が次々とバズを起こす、という文言には驚いた。
そして、再現性のある秘伝のタレを教えてくれるのだという。
ここで、どのくらい通用するか、やってみよう。そう思って私は申し込みをした。
文章の書き方を教わるなんて、何十年ぶりだろう。という感慨にふける間もなく
講義が始まった。聞いたことも、見たこともない、話のオンパレードだった。
この手の講座にありそうな、講師の武勇伝などはない。
いきなり、ホワイトボードいっぱいに、どんどん図が書かれていた。
え、これが文章の講座なの。驚くほど理論的だった。
ある意味、料理の手順書のようであり、
化学反応がこうして起こるよ、という公式のようでもあった。
主観的なもの、感情的なことの前に、再現しようと思えば今日からでもできることが
たくさんあった。
そうか、こうやって書けばいいんだ。
早速SNSで、試してみた。いいね、は増えた。
また、公式のおかげで文章を書くスピードが速くなった。1000字くらいの投稿ならば
10分あれば書けるようになった。
そして、何よりも、毎週の課題が、私を解き放ってくれた。
テーマは自由な2000字の文章。好きなことを書いていい場所なんてあったんだ。
いままで、クライアントワークという制約の中で文章を書いていた私には
天国のようだった。
それだけではない。毎週の講評も嬉しかった。
自分の文章に対して、気を使わずに、いい、悪いを言ってくれる人がいる。
こんなありがたい話はなかった。
否定されることも、嬉しかった。
正直、ギリギリまで書いた文章が掲載されなくて、がっかりするし、悔しいこともある。
指摘も辛辣だし、とても的確だ。
でも、ありがたい。ここで指摘されても、仕事が減るわけじゃない。
むしろ、ダメなところを自覚できたじゃないか、と立ち直ることができた。
妙な心理的安全性を感じたのだ。
この勢いのまま、上級クラスである、プロフェッショナルゼミに入り
その進化系であるライターズクラブに進んだ。
2000字の課題は5000字になり、自由ではなく、毎週の課題テーマが設定された。
私は、書き続けた。締め切りは、土曜の夜。
土曜といえば、趣味のDJのイベントと重なることが多かった。
それでも夜9時には家に帰って、ギリギリまで書いた。
お酒によって、頭が痛い時も書き続けた。
新型コロナウィルスが流行り始めた今外出はあまりできなくなったけれど、
それでも土曜日、用事があるときもある。
平日の仕事で何十案も考えた週末はもう何も考えたくない、
と思うこともあった。
それでも、土曜の23時59分まで、なんとか課題を提出しようと書くのだ。
時間切れになることだって、1度や2度ではなかった。
でも、3ヶ月ごとに何も考えず、継続した。
そして、今。2021年5月。もう5年目に入ろうとしている。
おかげさまで、掲載された記事は200本近いと思う。
文章が上手くなったかどうかは、わからない。
天狼院の記事のランキングでも、自分の書いたものはそれほど上がらない。
でも、自分にとって確かなことが、ある。
書くことに対する覚悟ができたこと。
時には厳しい評価をいただくこともある。
でも、評価を受け止めて、次にどう書くか、軌道修正ができるようになった。
どんな文章を書くときも、読んでもらう人がどうしたら楽しめるか
考えるようになった。
天狼院書店には、「書くことは、サービス」 という言葉がある。
どんな短いメッセージでも、どんなコメントでも、どう書いたらサービスになるのか
考え、アウトプットするようになった。
おかげさまで
「コピーが上手な人」 というお褒めの言葉をいただいたり
文章を読んだ人からお仕事の依頼をいただけることも増えた。
天狼院の記事だけではない。毎日、いや、毎時間を、書くことはサービス、に
費やせるようになった。
その結果、何が変わったか。
「コピーの仕事あるけど、やれますか」
という問い合わせが減った。
「山本さん(私の本名) に書いて欲しいんです」
というご依頼が増えたのだ。
「SNSの文章を読んで、天狼院の文章を読んで、書いて欲しいと思いました」
嘘のように思うかもしれないけれど、本当にそう言われるのだ。
この2種類の依頼は全然違うのを、わかっていただけるだろうか。
納期も、予算も、こちらから提示をすることができる。
そう、きついきつい毎週の課題に土曜の夜を縛られることで
小さいけれど、仕事の自由度を得ることができてきたのだ。
そして、その自由度は、そのまま、お客様の満足度を高めるための力になる。
こんなありがたいことはない。
「仕事あるといいな」 と口を開けた池の鯉のようだった5年前の自分。
よく勇気を出したと思う。
プロなのに、講座を受ける。
最初、抵抗がなかったとは言わない。
有料でコピーを書いているのに、なんで無料で文章を書くのか。
そんな風に思わなかったわけじゃない。
でも、天狼院のライティングは、プロにこそ、必要な場所だったのだ。
考えてみれば、プロとは練習するものだ。
イチローがどれだけ練習していたか。
サッカーの三浦カズは、CMで
「もうちょっと練習する。もっと上手くなりたいから」
と言っている。
プロが講座で書くのがかっこ悪いんじゃない。
講座に通ってまで書こう、とそこまでするのがプロなのだ。今そう思う。強く思う。
「あの文章を読んでよかったから、仕事を頼みたい」
そう言ってもらえる文章を、いつでも書けるようになるために
今日も私は書き続ける。
書くことが、誰かのサービスになるように。
これからもこれからも。
 
 
 
 
 

□ライターズプロフィール
射手座右聴き(天狼院公認ライター)

東京生まれ静岡育ち。広告会社を早期退職し、独立。再就職支援会社の担当に冷たくされたのをきっかけにキャリアコンサルタントの資格を取得。さらに、「おっさんレンタル」メンバーとして6年目。600人ほどの相談を受け、カウンセリングスキルとカウンセリングマインドを日々磨いている。「普通のおっさんが、世間から疎まれずに生きていくにはどうするか」 をメインテーマに楽しく元気の出るライティングを志す。クリエイティブディレクター。天狼院公認ライター。
メディア出演:声優と夜遊び(2020年) ハナタカ優越館(2020年)アベマモーニング(2020年)スマステーション(2015年), BBCラジオ(2016年)におっさんレンタルメンバーとして出演

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

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2021-06-04 | Posted in 週刊READING LIFE vol.131

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